アムステルダム
11月6日~11月10日
Wed, 06 Nov 1996 22:24:27 +0100
アムステルダムの街を歩いていて、おもしろいことに気がつきました。夜になっても窓にブラインドがおりないのです。窓という窓が街に開かれ、中で行われて いるフランス語教室やら、本に囲まれて蝋人形のように考え込んでいるひげのおじいさんやら、コンピューターで仕事をしている人、美容院、etc...、と にかくすべての窓ぎわの空間が街と共有されているのです。商店街では日本でも当たり前のことですが、そうでないのが驚きです。
運河で囲まれているせいか、建物が小さいことは前に報告しましたが、そのような小ささをこうして空間を共有することで解消しているのでしょうか。 昔は日本の街でもあったはずのこのような考え方、都市や建築のあり方を考える上で、とても興味深いものがあります。街をあるくこと自体がインターネットサーフィンのようでもあります。
ここらへんの事情に詳しい方がいらしたら、ぜひお聞かせください。
Sun, 10 Nov 1996 02:35:28 +0100
昨日とおとといはDOORS OF PERCEPTION 4という国際会議に参加し英語のレクチャーの嵐にもまれ続け疲れ果てていまし た。なんと参加者約700名のうちヨーロッパ7割、アメリカ3割で、我が日本からは山形芸工大の長沢さんと建築都市ワークショップの太田さん(どちらも発 表者)と私くらいなもので、まったくこういうところでの日本のマイナーさというのを痛感せざるを得ませんでした。というより英語の苦手な私がマイナーなだ けなのかもしれませんが(^^; ただ確かにこういうところにもっと日本人がメジャーな存在として出てこない限り、日本の文化の発信力はますますやせ細っ て行くでしょう。
それでも勇気と冷や汗をふりしぼって、この会議の主催者であるジョン・サカラ氏にメディアテークの説明をし、メッセージとアドバイスを仙台市民に送ってほしいと頼んできました。(つもりです)
まるでお山の頂上にサインをして来たいたずら小僧みたいです。でもまじめな話、これではだめですね。ちゃんと本格的な議論ができないとやはり通用しませ ん。もちろん彼らすべてが立派な英語を使っているわけではありません。ただ議論になるのです。最近の英語教育は変わってきてると思うけど、議論することや スピーチをすることはまだちゃんとやってないんじゃないかなと心配です。まあ、人のことより自分がなんとかしなくちゃいけないのですが。
この会議でも紹介されていましたが、実は先日送った、古い建物(De Waag)の写真(一部の方には送っておりません、あしからず)、その中のレストランの一角がパソコンコーナーになっており、昼間は家族連れ、夜は酒を飲みながらのインターネットパブとして賑わっていたのです。あの写真をとった時は気づきませんでした。
この作りがけっこう変わっていて、古めかしい木材と腐食したような鉄板に組み込まれた液晶画面や、その机の下に組み込まれたパソコンが思いっきりユニーク でした。写真を添付します。座っているのがプログラマーのRolf Pixley氏で、お客にいろいろアドバイスしてました。そして見にくいと思いますが、机の下のMACの前に小さな子供がもぐりこんで子供向けのプログラ ムで遊んでいます。このシステムには、日本の山本とおる?氏の作ったものが組み込まれているとのことでした。彼はそれがえらく気に入っているようでした。
あしたはパリに向かいます。パリの通信環境はどうなるでしょうか。
Doors of Perception 4 会場
発表の合間にロビーで交流
De Waag
Rolf Pixley 氏(学生さんです)
机の下は子どもの遊び場
http://www.design-inst.nl/index.html
Netherlands Design Institute
(Vormgevingsinstituut) Keizersgracht
609, 1017 DS, Amsterdam ph +31 (0)20
5526500 * fax +31 (0)20 6201031 *
email desk@design-inst.nl
社会においてデザインが経済的文化的にどう寄与しうるかについての 'think-and-do tank' である。オランダ文部省によって1993年設立。ディレクターはイギリス人であるJohn Thackara氏。さまざまな活動を行うが、メディアとデザインの未来を考える国際会議である「Doors of Perception」が有名ある。
サカラ氏にメディアテークの説明をし、具体的な内容はこれから考えていかなければないらないという話をしたところ、「世界中のメディアセンターの話を聞い ているがそのどこも何をどうするかがはっきりわかっているところはない。解決方法はただひとつ、まず活動を興して試行錯誤を繰り返すこと」とのアドバイス を受けた。デザイン協会にしても、このようなイベントを行うことでこそ、新しいステップへと進みはじめているとのことである。
John Thakara 氏
http://www.design-inst.nl/doors/doors4.html
Session1.
Speed made visible: the cultural power of acceleration
Session 2
Why speed matters: ecology and sustainability
Session 3
Europe At Speed
Session 4
Changing speed: scenarios for selective slowness
Session 5
From terabits to terra firma: design for different speeds
Session 6
Final Debate: Speed, Information, Design.
ホテル備え付けのクレジットカード式
インターネット端末
キーがやたらと重いのが印象的
ゴッホ美術館のレストラン
図書室の書架がレストランの上を囲む
市立現代美術館の展示
Piet Hein Eek によるオブジェ作品としての「家具」。アムステルダムのおもちゃ箱あるいは、大きな家具の連続のような町並みを背景に展示されている。異邦人である私にはその奇妙な繋がりに興味をひかれたが、はたしてそれは意図されたことだったのか?
展示替えは壁塗りから(市立現代美術館)
大学も街に直接つながっている
道行く人が通りがかった授業に興味をもち学生に紛れ込んで聞いちゃうなんてこともできるかも・・・・もしそれができたら、それこそ本物の「生涯学習社会」だと思う
街のギャラリーのレセプション風景
これが文化の香りというものでしょうか??
運河のまち
オランダ風スープ
ネギや魚のミンチの入ったコンソメで日本的風味
オランダデザイン協会,
activity,48p冊子,英語
DOORS4 ,Doors of perception 4,会議資料,英語
アムステルダム国立美術館,
コレクション名品集,図録,日本語
市立現代美術館,
Site for the Future 現代美術館の歴史,,英語
,Piet Hein Eek,図録,
ヴァンゴッホ美術館,
The Colour of Sculpture 1840-1910,277p図録,英語
収蔵品図録,79p図録,英語蘭語
ファン ゴッホ,,日本語
その他,
KUNST IN KAART アムステルダムのパブリックアート,,蘭語
CYBERPUNK HANDBOOK,,英語