録音図書の新刊案内 平成17年8月号 録音図書の新刊案内です。新刊につきましてはご希望が多いため、1回の貸し出しにつき1タイトルのみの貸し出しとさせていただきます。なお、貸し出しリクエストの際には、「8月号新刊案内の何番」と番号でリクエストいただいても結構です。今回は、カセットテープ図書を9タイトル、デイジー図書を2タイトル紹介します。図書を聞き終わったあとは、テープは巻き取ってから、デイジー図書は図書の先頭に戻してからお返し下さい。メディアテークのテープ図書にはA面の方のみ点字シールが付いていますので、シールが付いている方を上にしてケースに入れて下さい。 まず、カセットテープ図書から紹介します。 [小説・エッセイなど] 1.日本ノ霊異(ふしぎ)ナ話 伊藤比呂美(ひろみ)著 全4巻 315分 子供がいるのに、ほったらかして男に狂った。男に会いたいとそればかり、だから、おっぱいの腫れる報いを受けたのだ。(「乳やらずの縁」より)今も昔も、愛欲だけは手に負えない!仏教が、人々に教える因果応報、人の性と生死。エロスを詩的に表現する女性作家が、日本最古の仏教説話集「日本霊異(りょうい)記」にひかれて書いた小説。 2.猟銃   井上靖 著 全2巻 150分 ひとりの男の十三年間にわたる不倫の恋を妻、愛人、愛人の娘の三通の手紙によって浮き彫りにした恋愛小説初期の代表作。 3.休息の山  沢野ひとし 著  全3巻 260分 心やさしい絵でおなじみの筆者が淡々と語るエッセイ。山への想い、家族、友人、仲間、心やすらぐ山のたより。 4.検事 霞夕子 風極の岬  夏樹静子 著 全5巻  450分 北海道の帯広へ単身赴任した検事・霞夕子(かすみ ゆうこ)。凶悪事件の少ない静かな日々だったが、事件発生の急報が。廃墟、白骨、酒盛りの跡、そしてタレコミ・・・。現場で捜査に加わる夕子の眼に、ふとかすかな違和感、些細な事実が引っ掛かる(札幌は遠すぎる)。夫と妻、父と娘、姉と弟・・・北の大地を舞台に、渦巻く人間関係の綾が交錯する4話。 5.人の短篇集 原田宗典(むねのり) 著   全3巻  213分 電気工事、郵便配達、調香師、デパートの店員、タクシードライバー等さまざまな職業を通しての人としての生き様、恋など、心に染み入る21の掌篇小説集。 6.二十一人目の花嫁  平岩弓枝 著  全1巻  43分 「ハンドバッグとは女の体の一部みたいなものでしょう。それを粗末に扱う女性は、女として大事なものが抜けているんじゃないですか」...浩一郎のことばは、日奈子の心にひっかかった...。 7.あかね雲  水上勉 著  全4巻  375分 段々になった畑と田圃が、山へのぼりつめるはどに雛壇のように小さく重なっていた。 人影のない家々は、なすび色に暮れる山間にとけ込みそうだった。空のあかい雲だけが、鮮明だった...。そんな村に生まれた二木まつのが、町に出て、多くの人にもまれながらも健気に生きていく姿を描く。 [ 時代小説 ]  8.いのちの畳針  池波正太郎 著  全1巻  76分 植村友之助(とものすけ)はかつて、秋山道場で逸材とか駿足とか評判された剣士だった。だが死にかけるほどの大病に見舞われ今は小さくなってしまった体を杖にすがって歩く身であった。ふと拾った畳針で、無法にも試し斬りををしようとしていた武士から為七を救う。 9. 花菖蒲  梅本育子 著 全1巻   52分 ふたり目の女房おふみをなくした兵庫屋伊兵衛の前に「奥様の昔からのともだち」と称し、家事の手伝いをするようになった、おきのという女。ともだちというのに、おふみのことはあまり知らない様子なのだが...。 次に、デイジー図書を2タイトル紹介します。 10.黒い悪魔  佐藤賢一 著  全1枚  1080分 トマ=アレクサンドルはカリブ海の島で生まれた混血児。貴族の父に呼ばれてパリにやってきたものの、途中で援助を打ち切られやむなく軍に身を投ずることに。家名を捨て、アレクサンドル=デュマと改名した彼は、30歳でナポレオン軍の師団長にまでのぼりつめた。本書は「黒い悪魔」として恐れられた快男児の、波乱万丈の生涯を描く1代記。 同名の文豪は彼の自慢の息子。 11. 100万回の言い訳  唯川恵 著  全1枚  675分 結婚8年目を迎えた津久見結子と士郎は、夫婦仲も悪くなく、お互いに仕事を持ち、経済的にも余裕のある生活を送っていた。子どもをつくろうかと思った矢先に自宅のマンションで火事騒動が起こる。別居をはじめた二人は、独身時代のような解放感を味わい、それぞれに恋愛対象も現れるのだが・・・。揺れ動く男女の心の襞を、作者は軽快にしなやかなタッチで描きます。 せんだいメディアテーク 電話 022-713-4484