録音図書の新刊案内・メディアテーク録音図書ライブラリー紹介 平成21年4月号 録音図書の新刊案内とメディアテーク録音図書ライブラリーのご紹介です。新刊につきましてはご希望が多いため、1回の貸し出しにつき1タイトルのみの貸し出しとさせていただきます。なお、貸し出しリクエストの際には、「4月号新刊案内の何番」と番号でリクエストいただいても結構です。今回の新刊案内は、カセットテープ図書を5タイトル、デイジー図書を1タイトル紹介します。続けてメディアテークの録音図書ライブラリーの中から6タイトルご紹介します。図書を聞き終わったあとは、テープは巻き取ってからお返し下さい。メディアテークのテープ図書にはA面の方のみ点字シールが付いていますので、シールが付いている方を上にしてケースに入れて下さい。 まず、カセットテープ図書から紹介します。 [小説・エッセイなど] 1.菖蒲  安西篤子 著  全1巻 64分 山中家の嫁となって七年、いちは夫の源之助の外出が多くなったことに気付く。夫への疑念に揺れ動く心理が丹念に描かれ、それ故に異常行動に突っ走ろうとする...。 2.沢村貞子の波乱の生涯  中島信吾 著  全2巻 200分 マスコミ嫌いの沢村貞子さんだったが唯一人心をゆるしていた新聞記者の著者に生い立ちや著書のこと、最愛の夫への思い、日常の暮し、人生観や死生観などをざっくばらんに語り続けた。その貴重な証言を生かしながら綴った回想記。 3.湯めぐり歌めぐり  池内紀 著  全4巻 約630分 東京育ちの少年勇太(仲間はユタと呼ぶ)は、東北の山あいの湯ノ花村へ移ってきた。 村の生活になかなか馴染めずにいたが、ふとしたことから座敷わらしたちと出会った。 彼らとの交友のなかで、いつか勇太はたくましく成長していく。 [時代小説] 4.浜町河岸の生き神様-縮尻鏡三郎- (はまちょうがしのいきがみさま しくじりきょうざぶろう) 佐藤雅美 著  全6巻 約495分 小間物問屋の店先で、銭両替屋(ぜにりょうがえや)・桝屋(ますや)の手代幸兵衛(こうべえ)と松平和泉守(いずみのかみ)の家来平山竜右衛門(りゅうえもん)の間で金返せ騒動が起きる。大名が金欠に苦しんでの借金踏み倒しは常識のこの時代、大仏のような福相の竜右衛門に3人もの金貸しが引っかかってしまう。困窮の末に竜右衛門が考えた金集めの方法とは?表題作他7編。相変わらずの揉め事処理に追われる縮尻鏡三郎。 5.本朝金瓶梅(ほんちょうきんぺいばい)  林真理子 著  全6巻 約495分 舞台は花のお江戸。札差(ふださし)の西門屋慶左衛門(にしもんやけいざえもん)は金もあれば男ぶりもよく、評判の女好き。夫と組んで美人局(つつもたせ)をしていた姦婦(かんぷ)おきんは、最初たらしこもうとした慶左衛門に惚れ、夫に毒を盛る。西門屋の妾となり、本宅へ乗り込み、奇妙な妻妾同居が始まるが...。何度も発禁の憂き目を見ながらも読みつがれた中国恋愛古典が、江戸を舞台によみがえります。 次に、デイジー図書を1タイトル紹介します。 6.ラビット・チャレンジスクールテキスト(インターネット編)  ラビット 編  全1枚 文字入力の方法をはじめとしたパソコンの基本操作からホームページリーダー3.01を使ったホームページの閲覧やMYMAILⅡを使った電子メールの送受信の方法などを解説しました。 最後に、メディアテーク録音図書ライブラリーの図書をご紹介します。こちらは新刊ではありませんのでご注意ください。 今回は親子・家族をテーマにした図書を6タイトルご案内します。 7.老いた子が老いた親をみる時代  林京子 著  デイジー全1枚 5時間30分 老いることによる肉体的、精神的な障害。 「老い」の問題は、私たち自身の問題であるにもかかわらず、確かな解決策を得ていない。 私たちが人間らしく「生」を全うするためには、何をなすべきかを本書とともに考えたい。 8.家族シネマ  柳美里 著  デイジー全1枚 3時間52分 失われた家を求め、映画出演を決めた家族を描いた「家族シネマ」、同棲中の部屋を飛び出した登校拒否の過去を持つ女を描いた「真夏」、転校生といじめを題材にした「潮合い」―心に傷を負った人間が強く生きようとする姿を描き、家族が価値あるものかを現代に問う名作。 9.近代家族の成立と終焉  上野千鶴子 著  デイジー全1枚 7時間33分 いま家族はどこから来てどこへ行こうとしているのだろうか。家族が家族であるための条件は何か。ファミリィ・アイデンティティという独自の視点から家族の多様性を描き出すことを通して、揺れ動く現代家族の現実を鮮やかに浮き彫り。日本における近代家族の成立を歴史社会学的に位置づけるとともに、高度成長以後の日本の社会変化と家族の変容を文学社会学的方法をも駆使しつつ考察する。女と男の関係はいかにあるべきかを問い続けてきた著者が、大きな枠組みと鋭い問題意識の下に構想したオリジナルで刺激的な新しい「家族の社会学」。 10.こどもはおもしろい  河合隼雄 著  デイジー全1枚 6時間52分 学校へ行きたくないこともある...勉強が嫌いになることもある...人間関係でぶつかることもある...臨床心理学の第一人者が、こどものゆれる心とどう向き合うか、その子のよさをどう引きだすか、性の問題にどう答えるか、などなど、現場の声を聴きながらアドバイス!こどもの心は、親のものさしでは計れない。 11.父の威厳数学者の意地  藤原正彦 著  デイジー全1枚 8時間25分 冷厳なはずの数学者が、涙もろくて自他共に認める猪突猛進?!妻、育ち盛りの息子三人と暮す著者。 健全な価値観を家庭内に醸成するためには、父親の大局的認識と母親の現実的発想との激論はぜひ必要と考えるのに、正直、三人の部下を従えた女房の権勢は強まるばかり。 ...渾身の傑作「苦い勝利」、文庫初収録の15編など、父、夫、そして数学者としての奮戦模様を描いて、本領全開の随筆66編。 12.母、美しい老いと死  アンヌ・フィリップ 著  デイジー全1枚 3時間34分 最後の日々をいかに生きるか。 死にゆく母に、わたしは何ができるだろう?ままならない体をおして、ひとりで暮らす自由を守りぬいた母が、いま臨終の床にある。 娘の手にゆだねられたさいごの日々―。 九十歳で逝った母の最晩年を綴る切実な記録。 録音図書の貸し出し 電話022-713-4484