メディアテーク運営協議会報告書
はじめに

人口減少、少子高齢化と日本国内のメディアを萎縮気味の話題が席巻しているが、国外に目を向けると、依然人口は高い伸びで増加し、しかもその多くが都市に吸引されている。つまり21世紀は、拡大する経済の中で世界中の都市が互いに競い合う時代なのである。こうした環境下、都市はその独自性や創造性をどう打ち出すかを厳しく問われることとなる。100万都市などそう珍しい存在でない状況下では、グローバライゼーションの波に対峙する明確な戦略が出来なければ、埋没とそれに伴う消費地化は免れないのだ。

そのように考えると、建築の新しいあり方として世界的な評価を集めた「せんだいメディアテーク」は、世界に向け発信しなければならない仙台市にとって格好の資源であることが見えてくる。近視眼的な価値観で、一般的な公共施設として片づけるのではなく、その可能性を徹底的に追求する運営こそが求められている。

本レポートは協議会という媒介の力を借りながら、運営者が自らの手でその可能性のドアを開こうとした重要な試行のステップである。しかしながら提示された課題の実践には、市民各層の賛同が不可欠でもある。これからも息の長い取組みが期待されよう。

メディアテーク運営協議会

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せんだいメディアテーク
sendai mediatheque
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