メディアテーク・ダイアリー

メディアテークの日々の活動をお知らせします。

2011/01/31
10年目の建物ドック。

2001年1月26日に開館したせんだいメディアテーク。
月に一度のメンテナンス日と年末年始のお休みを除いて、8日間も全館休館させていただいたのは10年にして初めてのことでした。休館中に行うメンテナンスは省エネを目的としたもので、空調システムの改修工事と南の定禅寺通り側・東の晩翠通り側のガラスに断熱フィルムを張り付けることが主な作業でした。ともに無駄を省いた効率の良い運転とCO2削減に繋がるエコ化が目的です。

空調の改修工事は、冷水・温水の１次と2次のポンプにインバータ(INV)を設置し、制御を行うことでポンプ動力の低減化と最適化を図りました。特に窓のないメディアテークにとって、空調システムは建物の中軸です。休館中はこの館内の空調設備を停止しなければならず、勿論、暖房も入らない非常に寒い中での作業が続きました。

これまで開館中に常に行われていた運転をINVによって制御し、また運転停止することで、無駄を省き、必要量のエネルギーで運転ができるようになりました。

また、日差しの入り易い南側と東側の透明なガラスに貼り付けた断熱フィルム。これは日差しを反射・吸収することで、夏は室内に入る熱を抑えることができ、冬は、室内の熱を外に逃げにくくするもので、室内空調の運転に係る経費を削減することが期待され導入されました。実際に、太陽光が差し込む場所で、従来のフィルムと断熱フィルムの所に手をかざしてみると、感じる熱量が異なりました。
どちらも、効果は次第に現れてくることでしょう。

8日間に休館の際に、実施した作業はこの2つ以外にもあり、10年の間に傷んだところの修繕や点検も行いました。産声をあげてから10年。多くの皆様にご利用いただきました。工事期間中もたくさんのお客様が、足を運んでくださいました。玄関先の表示を見て「どうしてお休みなの？」と思ったかたもたくさんいらっしゃったことでしょう。
ですが、設置から10年が過ぎて、今後このような機会は増えてくるかもしれません。
その時は、月に一度の休館は定期健診。今回のようにちょっと長めの休館は、人間ドックならぬ建物ドックに入っていると思っていただけるとありがたいです。

（N.H）

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