せんだいメディアテーク



メディアテークの日々の活動をお知らせします。

2011/08/19
被災地につくる「みんなの家」アイディアスケッチ展

8月19日午後2時36分。蒸し暑い晴天の午後。またもや福島県沖を中心にした余震が起こり、仙台市青葉区では震度4。せんだいメディアテークでも速やかな待避放送と避難誘導がなされた。3月11日以降、まだまだ強い揺れや津波に関しては予断を許さない状況が続いている。これから約1年先にもわたる現象と見られている。
こういった余震が起きる度に私たちの頭をよぎるのは何か。おそらく、あの日3.11の事。何もなくて寒かったこと、一睡もできなかったこと、空腹だったこと、会いたい人に会えなかったこと、そして帰るべき家に帰れなかったことではなかったか。

みんなが集える空間=みんなの家(Home for All)はその名の通りすべての人々のための居住空間のイメージスケッチを集め一堂に公開していくべきプロジェクトである。

建築家・伊東豊雄氏の発案と呼びかけにより
1.集まって語り合うことのできる原初的なコミュニティ空間
2.記憶のなかで共有しうるイメージの家
3.生きる希望を与えることのできる家
の3つをテーマに「みんなの家」のアイディアスケッチを、世界中の建築家や建築を志す学生たち、さらに小学生の子どもたちから送ってもらい一堂に展示してきた。世界の巨匠とは、呼びかけ人の伊東豊雄氏をはじめ、フランク・O・ゲーリー、ザハ・ハディド、安藤忠雄、妹島和代、etc…。さらにそのスケッチに混じって今治市在住の小学生のみなさん、建築を学ぶ学生、研究室などその顔ぶれは多彩である。

7月30日に開館した「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」でのオープン記念展でも展示されており仙台と今治の同時開催という形でおこなわれている。災害復旧と都市再生、自然との知恵比べの競争はまだまだこれから始まったばかりである。建築という知恵を使う時、この「みんなの家」に集った巨匠から小学生までのアイディアスケッチには、これからの人と人、居住空間、自然の再生への解決の輝きが溢れているように感じた。

(Lee)

ページトップへ

  • 展示会場風景
    2011/08/03
    展示会場風景
  • アイディアスケッチに見入る観覧者
    2011/08/03
    アイディアスケッチに見入る観覧者
  • さまざまな人が集う場
    2011/08/21
    さまざまな人が集う場
  • 行き交う人も足を止めている
    2011/07/29
    行き交う人も足を止めている

ページトップへ