メディアテークの日々の活動をお知らせします。
2013/01/20
考えるテーブル 美術準備室
1月20日、「考えるテーブル」で「あけまして美術準備室」を開催しました。「講評ってなに?」をテーマに、アーティストをめざす若い方々が自分の作品をもちより、3人の先輩方の講評をききながら、一般参加者も交え30人ほどであれこれ話しました。
美術室の隣にある「美術準備室」。石膏像やイーゼルが置かれていたり、顧問の先生の書斎になっていたり、美術部員のたまり場だったりする…。架空の学校になぞらえた「美術準備室」というこの企画は、美術を真面目に勉強する「美術室」とは異なる場として、美術に関係あるようなないような何気ないおしゃべりをしてみたり、思いつきで「美術っぽい」ことをしてみたり、いろんな人が出入りできるたまり場をつくりたいと、昨年春に始まりました。
企画するのは、美術準備室活用委員会のメンバー。月に1度集まり、今さら人に聞けないようなアートにまつわる素朴な疑問をうちあけあったり、近況報告や情報交換をしたりと、ゆったりとしたミーティングをおこないます。3回目のテーマ「ギャラリーってなに?」は、この月1定例会のおしゃべりから生まれたものです。そしてチラシもまた、「小さなカフェやギャラリーにもチラシをおいてもらいたい」、「ギャラリーのオープニング招待状のようなイメージに」「この際ギャラリストになんでも聞こう」といったアイデアを出しあい、1枚で3種類の見えかたができる3つ折りチラシが誕生。おかげでたくさんのかたに参加していただき、「ギャラリーってもうかるの?」「どうやったら作品展示させてもらえますか?」といったぶっちゃけトークで盛り上がりました。
そして、今回の4回目を迎えます。実は「講評ってなに?」をテーマに掲げることは、メンバーの中で賛否が分かれました。講評だけでなく、作品をみた感想をことばにすることをメインテーマにしようよ、という意見も根強かったのです。でも、そもそも「美術準備室」って、学校にあるもの。学校に通う若い人たちと一緒に考えていこうと、今回は宮城野高校や東北生活文化大学高校などの学生さんたちに声をかけ、実施にこぎつけました。
会場では、制作した学生さん本人の想いをきいたり、先輩の講評にうなづいたり、作品をみた感想を言い合ったりと、さまざまな人が互いに言葉を紡ぎ、耳を傾けあいました。今回、参加してくださった高校生や大学生は、将来作家になるのか、どんな職業に就くのか、悩んでいるところ。でも「アートが好き」「アートと関わって暮らしたい」という気持ちは、彼らから十分伝わってきましたし、この1年間で「美術準備室」に集まった多くの皆さんと共有することができたように思います。
(R.I)
2013/0120
会場には絵画作品がずらり。変幻自在の「考えるテーブル」
2013/0120
鴻崎正武先輩と出品者とのやりとり
2012/1020
1枚で3度楽しめるアイデアチラシ
2013/0120
左から鴻崎先輩、畠山先輩、尾﨑委員長。1時間しゃべってなおまだ喋る