せんだいメディアテーク



メディアテークの日々の活動をお知らせします。

2016/01/28
ラウンジ展「空白を訪ねる —そこで出会ったことば—」

3がつ11にちをわすれないためにセンターでは、参加者の小森はるかさん(映像作家)と瀬尾夏美さん(画家・作家)による記録群と、ふたりの活動の軌跡を紹介する展示「空白を訪ねる —そこで出会ったことば—」を2月28日まで開催しています。
2011年、東京の大学に通っていたふたりは、沿岸部でのボランティア活動と、その土地や人びととの出会いを通じて、2012年から陸前高田に移り住みました。そこで、日々の些細な風景の変化や言葉遣いの差異を丁寧に受けとめ、それを知らない人たちに伝えることを、彼女ら自身の記録/表現活動の大切な役割だと考え、制作を続けています。
2014年秋、ふたりは『波のした、土のうえ』という映像作品をつくりました。この作品では、陸前高田に暮らすかたに聞かせてもらった話をもとに原稿をつくり、もう一度、本人の声で読み直してもらい、その声を映像に重ねていく制作プロセスがあります。被写体である語り手自身の姿とことばが重ねられたこの作品は、津波で大切な人びととまちを失った人がその喪失に向き合うさまを私たちの目の前に差し出します。
震災の被害については、親しい友人にさえ聞けないことがあります。他者にビデオカメラを向け、その人が亡くした家族について尋ねるのはなおのことはばかられる気がします。しかし、ふたりはじっくりと耳を傾け、関係性を紡ぎ、それらを記録してきました。今回の展示では、2011年から現在も続く彼女たちの活動の一端を紹介しています。
2月28日には、映像作品『波のした、土のうえ』の上映会と、この映像をテーマにした「シネマてつがくカフェ」をおこないます。
東日本大震災から5年を迎える前に、震災を記録し伝えること、そして、そのあり方を考える機会になればと思います。
(H.K)


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  • 展示会場の様子
    2016/01/28
    展示会場の様子
  • 活動の軌跡を綴ったことばと写真
    2016/01/28
    活動の軌跡を綴ったことばと写真
  • ボランティアセンタースタッフのインタビュー映像なども視聴できます
    2016/01/28
    ボランティアセンタースタッフのインタビュー映像なども視聴できます
  • 陸前高田の風景写真、絵、そして、関連書籍も展示しています。
    2016/01/28
    陸前高田の風景写真や絵、そして、関連書籍も展示しています。

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