上映タイムテーブル

9月20日(土) 11:00 最後の切り札
14:00 あなたの目になりたい
上映後、蓮實重彦氏(映画評論家、フランス文学者)講演
18:00 罪の天使たち
9月21日(日) 11:00 天使の入江
14:00 あなたの目になりたい
17:00 三重スパイ

上映作品|すべて日本語字幕付きの上映です

最後の切り札

最後の切り札写真
9月20日(土)11:00
監督:ジャック・ベッケル/1942年/105分/35mm/白黒

南アフリカのある都市のホテルで、1人の男が撃ち殺される事件が起こる。捜査を担当するのは、警察学校の生徒で甲乙付けがたく優秀なクラレンスとモンテスの2人。良き仲間でありライバルでもある2人は、先に事件を解決することでどちらが優秀か決めることにする。アメリカ映画の影響が見受けられる刑事もので、ベッケルの長編第1作。

あなたの目になりたい|2回上映

あなたの目になりたい写真
9月20日(土)14:00(上映後講演)、9月21日(日)14:00
監督:サッシャ・ギトリ/1943年/90分/35mm/白黒

彫刻家のフランソワは、美術展の会場で出会った若い女性カトリーヌ にほれ込み、モデルを頼む。相思相愛になり、順調に見えた2人だった が、突然フランソワはカトリーヌに冷たい態度を取るようになる。理解 できないカトリーヌだが、彼のそのような態度には理由があった。監督 と当時の妻が、実際にカップルを演じたエレガントなドラマ。

※9月20日(土)の回は、上映後に蓮實重彦氏(映画評論家、フランス文学者)の講演を予定。


罪の天使たち

罪の天使たち写真
9月20日(土)18:00
監督:ロベール・ブレッソン/1943年/96分/35mm/白黒

ブルジョワの娘アンヌ=マリーは、自らドミニコ会の修道院に入り、修 道女になる。その修道院は、刑務所で服役を終えた女性たちをも受け 入れていた。アンヌ=マリーは、刑務所で出会ったテレーズという反抗 的な若い受刑者に関心を抱き、出所後は修道院に来るよう誘う。罪と 魂の救済というブレッソンならではの題材が扱われている長編第1作。

天使の入江

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9月21日(日)11:00
監督:ジャック・ドゥミ/1962年/80分/35mm/白黒

パリの銀行に勤める青年が同僚の手ほどきで賭け事に熱中し、ニース の賭博場に出かける。そこで賭け事に生きるブロンド女性と出会い恋 に落ちるというコメディー・ドラマ。『シェルブールの雨傘』(1964) など独特のミュージカル映画で知られるジャック・ドゥミ監督が、長編 デビュー作『ローラ』(1960)に続いて撮ったヒット作。


三重スパイ

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9月21日(日)17:00
監督:エリック・ロメール/2003年/115分/35mm/カラー

スペインでは内戦が起こった1936年、ロシア帝政軍の将校が、ギリシャ 人妻と共にパリに亡命する。妻が隣人の共産党員と親交を深めている 間、内密の任務を帯びた夫は頻繁に家を留守にする。夫はスパイであ ることは明かすが、誰のために働いているかは教えない。実話から創 意を得たロメールのスパイ、裏切り、騙し、隠蔽に満ちあふれた痛快サ スペンス劇。

講演/蓮實 重彦(はすみ しげひこ)氏

1936年東京生まれ。映画評論家、フランス文学者。東京大学文学部フランス文学科卒業、1965年パリ大学より博士号取得。東京大学教養学部教授を経て1997年から2001年まで東京大学総長。1999年フランス政府の芸術文化勲章を受章。 東京大学名誉教授、南京大学名誉教授。主な著書に、『反=日本語論』(筑摩書房、1977年。現在はちくま文庫)、『監督小津安二郎』(筑摩書房、1983年。【増補決定版】が2003年に刊行)、『映画狂人』シリーズ(河出書房新社、2000-2004年)、『映画への不実なる誘い 国籍・演出・歴史』(NTT出版、2004年)、『ゴダール革命』(筑摩書房、2005年)、『映画崩壊前夜』(青土社、2008年)他多数。