せんだいメディアテーク



せんだいメディアテークをもっとよく知るためのさまざまな情報を、 副館長/企画・活動支援室長、佐藤泰がお届けします。

27「スタジオ(2)」

さて、スタジオという仏(ほとけ)にどんな魂を入れるか、です。
ここが有益な情報を生みだし、発信するための場であることは前回書いたとおりですが、ひとことで情報発信や蓄積といっても、何をどんな目的で行うかはそれぞれです。どんな情報発信をするかを書いてスタジオに申し込んでいただくと、審査のうえ、成果品や活動記録の公開を条件に、ビデオカメラなどの撮影機器、印刷物の版下作成や映像編集ができるパソコンなどを、自由に組み合わせて使っていただけます。しかし機器類の低価格化と高機能化によって、たった1人でもどんどん世界中に情報発信できるようになったこともあり、設備だけではスタジオを使うメリットは少ないのも実情です。
むしろ、思いを同じくする人びとがそれぞれの得意分野を活かしあいながら、ひとりではできないような質の高い情報を作り上げる場となること、またそれらを単にインターネットの海に放つだけでなく、ひとつひとつの情報の生まれた経緯や背景、仙台という場所とのつながりをしっかりと語り継げる場となることが、メディアテークのような公的なスタジオの役割ではないかと思います。インターネットの時代、企業としての出版者や放送局だけでなく、地域の人びとが集まってつくる「市民出版局」とか「市民放送局」とかがあってもいいと思いませんか?

(2009/09/01)


  • スタジオ・ラボの様子
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