せんだいメディアテーク



せんだいメディアテークをもっとよく知るためのさまざまな情報を、副館長/企画・活動支援室長、佐藤泰がお届けします。

31「ケヤキ並木」

空とケヤキと建物がひとつながりになるような巨大なガラス面、並木の密度に合わせて配列され有機体のように立ち上がるチューブ。メディアテークを特徴づけるこれらの意匠は、眼前に連なるケヤキ並木を強く意識したものです。
定禅寺通りのケヤキ並木は道路建設を受けて1960年代に順次植えられたもので、それぞれの樹齢は推定60年前後、団塊世代とほぼ同じということになります。もと市営バスの車庫だったメディアテーク前のケヤキは最近植えられたものですが、それ以外の、今や通りを覆うように大きく成長したケヤキの木々は、街を焼き尽くした戦災からの復興と、以後守られ続けた平和な時代の証でもあります。日本の道100選にも選ばれた定禅寺通りには、人がケヤキを通じて街を育み、ケヤキの街が人を潤すという循環と伝統が生まれているといえるでしょう。還暦を迎えるケヤキ並木にはまだまだ及びませんが、メディアテークもかくありたいものです。

(2010/01/07)


  • ガラス壁面に映るケヤキ並木

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