全館再開のお知らせ

せんだいメディアテーク



せんだいメディアテークをもっとよく知るためのさまざまな情報を、副館長の佐藤泰がお届けします。

45「あれから」

あれからもう50日あまりが過ぎようとしています。その間、メディアテークの瓦礫となった天井材や割れたガラスはもはやきれいにかたづけられ、おかげさまで5月3日には図書館フロアまで暫定的に再開できることになりました。しかし津波の被災地では多数の行方不明者を残しつつ、まだまだ泥や瓦礫との格闘が続いています。原子力発電所の近くにいたっては近寄ることすらできません。生死を分けたはじめの数日間はだれもが必死に生きるだけでした。しかし50日を経たいま、マイナスから立て直さなければならない人、ショックから立ち直れない人、罪悪感から以前の生活に戻れない人がいるいっぽうで、何も変わらない人だけでなく、逆に勇気がわいてがんばりはじめた人、感謝の気持ちとともに人のつながりに自信を持てた人など、さまざまな違いもでてきました。このような変化はこれからも時間の経過とともに続いていく思われますが、ただそれらの変化の共通の原点である2011年3月11日は変わることがありません。あの前までの姿とあの日の出来事はもちろん、「あれから」はじまったことや変わっていくであろうことについて、時間をかけてしっかりと見つめ、世界の人と次の世代の人へ伝えていくことは、体験者である私たちの大切な任務だろうと思います。再開後のメディアテークでも、多くの方々や機関と連携、協力しながら震災の記録を収集し記録する活動を開始します。「3月11日をわすれないために」を掲げる私たちの活動に、どうかひとりでも多くのみなさんのご支援とご協力をお願いします。

(2011/05/01)



  • 東日本大震災仙台市被害状況

  • 3がつ11にちをわすれないためにセンター

ページトップへ