6. 女人哀愁
1937年 74分 モノクロ
出演：入江たか子 堤眞佐子 神田千鶴子
広子（入江）は見合いの末、裕福な家に嫁ぐが、まるで女中のように仕事をさせられる。あるとき、夫の妹が恋人との同棲に疲れて家に戻り、彼女の世話までしなければならなくなるが……。古い家庭に押し込められた女性の苦悩と自立を描いた作品。
・東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
上映日時：10月9日（日）18:30
7. 鶴八鶴次郎
1938年 88分 モノクロ
出演:長谷川一夫 山田五十鈴 藤原釜足
三味線の鶴八（山田）と新内の鶴次郎（長谷川）は評判の芸人。お互い惹かれあう仲だが、芸への厳しさも同じく強いため喧嘩ばかり。とうとうお互いの気持ちを知るも結婚目前で喧嘩別れし、鶴次郎は身を堕とす。ハリウッド映画『ボレロ』（1934）の翻案。
上映日時：10月10日（月祝）11:00
8. まごころ
1939年 67分 モノクロ
出演：入江たか子 高田稔 悦ちゃん 加藤照子
富子（悦ちゃん）は親友・信子（加藤）の父親（高田）と自分の母（入江）が昔恋人同士であったことを知り心を乱す。少女の繊細な感情をみずみずしくとらえた作品で、成瀬が美術監督の中古智と初めてコンビを組んだものでもある。
・東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
上映日時：10月10日（月祝）14:00 / 10月11日（火）18:30
9. 旅役者
1940年 70分 モノクロ
出演：藤原鶏太（釜足） 柳谷寛 高勢實乘
菊五郎一座は地方巡業をしている。馬の役をしている二人の団員がいるが、あるとき馬のかぶり物が壊れてしまい、座長は本物の馬を使うと言いだす。笑いのなかに哀愁の満ちた物語。直木賞候補作『きつね馬』の映画化。
上映日時：10月10日（月祝）18:30
10. 三十三間堂通し矢物語
1945年 77分 モノクロ
出演：長谷川一夫 田中絹代 市川扇升
和佐大八郎の父は、時間内に弓矢を射る本数を競う“通し矢”のトップであったが、星野勘左衛門に記録を破られて自害する。大八郎は父の無念を晴らすため日夜修行にあけくれる。成瀬はじめての時代劇。
・東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
上映日時：10月12日（水）11:00