メッセージ/ことばの扉をひらく
ワークショップ
ヲノサトル 「盗聴リミックス」

メディアテーク内の会話を盗み、集め、加工して「音楽」をつくってしまおう
<映像/佐々木成明 音響・ライブ演奏/ヲノサトル+有馬純寿+渋谷慶一郎>

目は閉じる事ができるが、耳を閉じる事はできない。
たとえば香水の匂いや煙草の煙が、一つの空間を共有する全員に影響せざるをえないのと同様、 音もまた、その場に共通の強制力を持つ。 本来「プライベートな音は存在してはならない」のは、公共空間の暗黙の前提だ。 たとえばメディアテークのような場所でも、 係員への質議応答や知人とのちょっとしたおしゃべりなど様々なレベルの「声」は、 現実に存在するにもかかわらず「本来無いはずの音」と無視されてしまっている。 そもそも他人の会話になど耳を傾けないのが「大人の常識」なのかもしれない。 このワークショップは、あえてそうした「会話」をオリエンテーションのように探しまわり、 盗聴し、集めて加工し、増幅して、全く新しい「音楽」をつくるパフォーマンスである。

「携帯電話」という言語コミュニケーションのための道具を
サンプラーというデジタル楽器=送信機と「読みかえる」
「盗聴」というネガティヴなイメージがつきまとう行為を
クリエイティヴなサンプリング・ワークと「読みかえる」
「会話」というメッセージ性の高いコミュニケーションを
魅力的なサウンド素材と「読みかえる」

・・・これは、メディアテークという公共の「場」を通して声・音・空間を「読みかえる」試みである。

ヲノサトル 「盗聴リミックス」の画像

プロフィール

●ヲノサトル
自らの音楽を「ムードコア」と定義し、これまでソロCD 『甘い科学』『ビキニムーン』『SAUVAGE』『ORGELPUNKT』を発表。 日本現代音楽協会作曲新人賞をはじめ現代音楽の作曲家としても受賞・委嘱作品多数。 クラブDJとして自らパーティをオーガナイズするほか、ゲストDJとしても多数のパーティに出演。 また、ターンテーブルやサンプラーを用いたノイズ即興演奏家としても国内外で活動。 ポップスのプロデュースやリミックス、展覧会やCM、ビデオ、ゲーム音楽など様々な音楽制作、 音楽評論やエッセイの執筆 etc. 仕事は多岐にわたり、 芸術ユニット“明和電機”の音楽監督/鍵盤奏者の“経理のヲノさん”としても知られ、 ポップユニット“ラヴ&ジェラス”として芸能活動も展開中。 現在、多摩美術大学非常勤講師、インターメディウム・グラデュエイトスクール講師。

日時等

2001年3月17日(土) せんだいメディアテーク
<ワークショップ>10:30-16:30
<ライブコンサート・参加自由>19:00〜20:00
*ワークショップに参加されない方でも、19時からのコンサートはご覧になれます。

●ワークショップ参加者募集中
携帯電話、PHS(発信者通知登録済/着信履歴機能搭載)を持参できる方(通話料自己負担)15名程度を募集します。

●ワークショップ応募方法
往復はがき、またはe-mailに、ワークショップ名、住所、氏名、電話番号、 年齢を記入してメディアテーク企画活動支援室まで。
3月4日必着。申し込み多数の場合は抽選となります。

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