報告 2016年02月24日更新

開催報告・シネバトルグランドチャンピオン大会が開催されました


cineblog_GC_4.jpg シネバトル各回の金賞・銀賞受賞者が最後の決戦に挑む...。平成27年度の頂上決戦、「シネバトルグランドチャンピオン大会」が開催されました。このグランドチャンピオン大会は、平成27年度に開催されたVol.8〜10各回の金賞・銀賞受賞者の有志がイチ押し映画を携えて再結集。チャンピオンの中のチャンピオンを決める特別編です。

出場されたのは6名。前回出場の際にも増して熱と映画愛のみなぎったプレゼンテーションを繰り広げられました(紹介は出演順)。

1.佐藤由美子さん(Vol.10 銀賞)『キッチン・ストーリー(監督:ベント・ハマー)』

2.齋藤久美さん(Vol.8 金賞)『ブラス!(監督:マーク・ハーマン)』

3.神田和子さん(Vol.10 銀賞)『ワルキューレ(監督:ブライアン・シンガー)』

4.横山恵理さん(Vol.10 金賞)『オズ(監督:ウォルター・マーチ)』

5.服部佳子さん(Vol.8 銀賞)『L.A.コンフィデンシャル(監督:カーティス・ハンソン)』

6.田村圭子さん(Vol.9 金賞)『トミー(監督:ケン・ラッセル)』

そして第三代グランドチャンピオンには、田村圭子さんが選ばれました!

cineblog_GC_5.jpg副賞は松川だるまの1尺もの

メモを見ながら...、譜面台にパネルを置いて...、DVDのパッケージを紹介しながら...。六人六様のプレゼンテーションでしたが、聞いていて嬉しいのは、何と言ってもプレゼンターのみなさんの「作品への愛」、これに尽きると思います。プレゼンターから客席のオーディエンスへ、その愛情が流れ込んでいくのが目に見えるようでした。実はかつてのアンケートで「3分のプレゼンテーションは短いのではないか?」と言う声をいただいたことがあります。確かに3分ぴったりで作品の魅力を語れる人は、これまでのプレゼンターの中ではあまり多くありません(いや、3分で語れる人はむしろ稀です)。でもこの「3分に語りたいことを凝縮する過程」がとても重要なのではないか...?と、今回のプレゼンテーションを聞きなが改めて思いました。3分で語れる人は、確かに少ない。しかし、では制限時間を5分に、あるいは10分に...と増やすと、もしかすると弁舌の上手・下手だけで結果に大きな影響が出るかもしれません。おそらくシネバトル金賞の秘訣は、流れるような上手なプレゼンテーションだけではないのだと思います(グランドチャンピオンに選ばれた田村さんは、今回のプレゼン開始30秒で「すみません、頭の中が真っ白になってしまいました」とまでおっしゃってましたしね)。今回のグランドチャンピオン大会でも、言葉に詰まったり制限時間内に語りきれない言葉はありましたが、プレゼンター本人の作品への愛を3分に凝縮した、濃密な嘘のない言葉をたくさん聞くことができました。

cineblog_GC_3.jpg身を乗り出して聞き入るプレゼンターのみなさん

ともすれば訥々とした語りになることもあるプレゼンターの語りきれない部分を、オーディエンスがうまく質問に織り交ぜて聞き出してくれるやりとりも、シネバトルのもうひとつの醍醐味ではないでしょうか。一見すると一方通行のようですが、実はプレゼンターとオーディエンスのキャッチボールになっている。そんな語り手と聞き手との信頼関係が、近年特に色濃くなってきているように思います。

cineblog_GC_1.jpgL→R 服部さん、横山さん、神田さん、田村さん、齋藤さん、佐藤さん、司会の人

今回のグランドチャンピオン大会は、「としょかん・メディアテークフェスティバル」の一環として、1Fのオープンスクエアで開催されました。いつもとは異なり会場が大きく広くなりましたが、その信頼関係は変わらず。万雷の拍手の中で無事終了と相成りました。グランドチャンピオンの田村さんには副賞の松川だるまと、「チャンピオンイチ押し映画の上映権」が進呈されました。さっそく上映会をいつにするか、打合せを始めておりますよ。上映会の日程が決まったら改めてお知らせいたします。どうぞお楽しみに。参加してくださったプレゼンターのみなさん、オーディエンスのみなさん、本当にありがとうございました。(H)

cineblog_GC_2.jpg

追記:2016.02.25. せんだいメディアテークが参加する「仙台・宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)」のウェブサイトにもリポートが掲載されました!こちらです。


x facebook Youtube