報告 2016年09月06日更新

開催報告・シネバトルVol.13


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台風に翻弄されつつ夏が終わっていきますね。8月最後の日に、シネバトルVol.13が開催されました。

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今回も多くのオーディエンスにお集まりいただきました。ありがとうございます。 Vol.13は色々な事情でプレゼンターの辞退が重なってしまいました。4名でのバトルとなったのですが、だからと言ってテンションが低いなどということはありません!今回も白熱したバトルが繰り広げられました。紹介された作品もローカルテレビ局制作の劇場作品からドキュメンタリー作品まで、バラエティにとんだラインナップでした。

1.木村剛さん『ヤクザと憲法/監督:圡方宏史/2016』

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2.角掛修さん『桐島、部活やめるってよ/監督:吉田大八/2012』

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3.綱取はなこさん『愛のむきだし/監督:園子温/2009』

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4.禿清一さん『波伝谷に生きる人びと/監督:我妻和樹/2014』

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なんと全作品邦画!「シネバトルクロニクル(これまでのプレゼンターと作品のリスト)」を読み返してみましたが、プレゼン全作品が邦画だった回は今回が初めてでありました。大変珍しい回だったわけですね。今回はトップバッターの木村さんの緩急も笑いもあるプレゼンから大盛り上がり。木村さん、初めて参加の方とは思えない達者ぶり。角掛さんは2度目の挑戦。愛のこもった登場人物紹介はさすがです。綱取さんは園監督のスキャンダラスな作品の紹介でしたが、「愛」について真っ正面から論じる内容。珍しくドキュメント作品を紹介いただいた禿さんは、我妻監督とお知り合いということもあり、作品制作の過程も含めて、震災被害を取り扱ったこの作品の素晴らしさを語られました。

そんな4名に投票するオーディエンスのみなさんの反応もプレゼンターを助けていたように思います。プレゼンターとして人前に立つのは、やはりみなさん緊張されるものです。司会者としてはあまり緊張しないようにご案内しているつもりですが、何と言ってもプレゼンターの緊張をほぐすのは、真剣に聴いてくださるオーディエンスの表情やしぐさ、そして質問タイムのやりとりです。毎度書いていて恐縮ですが、プレゼンターとオーディエンス、双方の信頼関係あってのシネバトルであることを実感します。

熱戦を制して金賞を受賞したのは「ヤクザと憲法」を紹介された木村さんでした!題材が題材だけに、今後パッケージ(DVDやブルーレイなど)化されないかも...というお話も、かえってオーディエンスの「見たい!」気持ちに火を付けたのかもしれませんね。銀賞は角掛さんと綱取さんがダブル受賞となりました。

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ここでちょっと話題を変えて...。

毎回配っているアンケート、ほとんどのオーディエンスが何かしら書いてくださいます。ありがたいことです。プレゼンターもオーディエンスも楽しく気持ちよく過ごしていただけるよう、改良できる点はどんどん取り入れていきたいと思っています。またシネバトルのルールについてもご意見をいただくようになりました。シネバトルは「ゲーム」ですから、ルールは必要です。ですが「勝ち負け」にこだわるのは少し違うように思っています。シネバトルは作品の優劣を論じる場でも、プレゼンテーション技量のコンクールでもありません。大げさに言うなら、市井の人々が同じ目線で、映画・映像作品をネタにいっしょに楽しむ場所だと思うのです。今回いただいたアンケートの中にこんなことを書いてくださった方いました。

「自分以外の感性で心ゆるがす作品にふれることがうれしい」

ある作品に自分以外の誰かが感動したツボがあって、それを言葉で受け取り、自分の中の琴線がまた反応する。そんなやりとりが実現できていたことがとても嬉しかったです。シネバトルを紹介する際、「映画を通じて人と人が出会う場所」という表現をすることがありますが、単にルールを厳格化するのではなく、風通しの良い雰囲気を保てるよう、考えていきたいと思っています。

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他にも「こんなことやってほしい」というアイデアもいただいています。担当もぜひやってみたい!というアイデアもあったので、それはおいおい...。次回Vol.14は10月26日(水)、せんだいメディアテークの2F映像音響ライブラリーにて18:30からです。お待ちしております。


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