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プロジェクトリスト | 青少年のための生きる技術としてのゲージツ学校

2017年09月28日更新 「美術」コース成果発表

9月24日(日)に「青少年のための生きる技術としてのゲージツ学校」の成果発表会をひらきました。

発表会の直前まで設営にとりくんだ受講生もいましたが、鷲田校長や講師のタノタイガさん、HUNGERさん、来場者の方々を招き入れ、いよいよ発表会のスタートです。

まずはタノタイガさんが講師を務めた「美術」コースの発表です。

 

トップバッターの三宅珠佳さんは『恋愛ジュース』という作品を制作しました。

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10代〜90代まで恋愛にまつわるアンケートを実施し、「あなたにとっての恋愛を食べ物にたとえてください」などの質問に対して得た回答をもとに、年代ごとのミックス『恋愛ジュース』を制作し、来場者の方に味見をしてもらいました。

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恋愛を感覚的に知りたいという三宅さんらしく、来場者もアンケートの結果を味覚や嗅覚によって受け取っていきます。このプロジェクトを通じて、インタビューをした90代の方からは、「若い頃が戦時中だったので恋愛はできなかった。だから味も匂いもない」をいう予想外の回答を得たり、10代の三宅さんに恋愛指南をしてくださる方もいたそうです。

 

2番手は、熊谷友紀子さん。

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今回のゲージツ学校のテーマである「聴く技術」とは「対話の技術」ではないか?と考えた熊谷さんは

①   恐山のイタコを通して「死者」との対話を試みる

②   タイムマシーンをつくって「時間」との対話を試みる

など、対話の相手方を「死者」や「時間」など目に見えないものに設定する壮大なプランを立てました。そこから、②のタイムマシーン制作に舵を切った熊谷さん。

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おじいさんに6歳の頃プレゼントしてもらったけれど角が折れてしまったカタツムリの置物を、幼少期の写真や絵、これまでに書いてきた短歌を切り刻み修復するなかで「時間」との対話を試みました。しかし完成したものが納得のいくものではなかったため、なぜそれが不可能だったのかを自分なりに考察していく経緯を当日は発表してくれました。

 

3番手は浅井鈴菜さん。この日、参加が叶わなかった浅井さんはビデオメッセージで作品の紹介をしてくれました。

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ロンドンの学校に通っている浅井さんは、帰省のタイミングでこのゲージツ学校に参加し、スミスフィールドマーケットというロンドンで800年以上つづく精肉市場を題材にした作品を制作しました。

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制作したのは写真集です。近隣の図書館や博物館には、この長い歴史をもつ精肉市場やそこで働く人々のことを扱う書籍がごく僅かしかないことに違和感を持ち、たくさんの人にこの精肉市場で長く営まれてきた人間活動の文化的価値を知って欲しいと、記録集という「本」の形に仕上がりました。

 

最後の発表は笠松芽依さんです。笠松さんは、セクシュアリティに関する親友からのカミングアウトをきっかけに『ささえるこえ』という作品を制作しました。

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自分自身が、親友のから打ち明けられたセクシュアリティについての告白を、うまく受け止められないと感じた笠松さんは、戸惑いながらもレインボーアーカイブ東北の方々にインタビューをし映像作品をつくりました。そこで受け取った声を「ささえるこえ」として、他者に受け渡していきたいと来場者が持ち帰れる手書きのメッセージが書かれたカードを制作し、集まった方々に渡していきました。

 

 

「美術」コースの講評として鷲田校長からは、自分が「知らない」「わからない」ながらも、その関心から「手を伸ばす行為」自体が「芸術」だと思う。そういう意味で今回の成果発表はまさしく「芸術」そのものであるという言葉が受講生におくられました。

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「美術」コースの講師を務めたタノタイガさんからは、今回はひとまずの成果発表だけれども、このゲージツ学校をきっかけに、今後もたくさんの方々や社会との接点を持ちながら自分の表現活動をつづけていって欲しいと受講生にあたたかいエールがおくられ、会場も拍手で包まれました。

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→後半は、会場を移して「詩」のコースの成果発表会です。まだまだつづきます。