報告 2018年04月25日更新

【レポート】民話ゆうわ座 第五回「民話のなかのキツネたち」 


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■ 日時:2018年2月4日(日)13:30−16:30
■ 会場:せんだいメディアテーク 1f オープンスクエア
■ 主催:せんだいメディアテーク、みやぎ民話の会「民話 声の図書室」プロジェクトチーム
(参考 https://www.smt.jp/projects/minwa/2018/01/post.html
 
 

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1.「民話 ゆうわ座」について   小田嶋 利江

「民話 ゆうわ座」は、先祖から語り継がれてきた民話の深い森を、みなさんと歩いてみようとする集いであり、今回はさまざまな「キツネ話」の中のキツネについて参加者と考えた。

 

 

 

 

2.伝承の語り手が語る『キツネ話』の映像を観る
 
伊藤正子さんの『キツネの見込み違ぇ』の語りの映像を視聴し、伝承の語り手によるキツネ話にふれた。

 

 

 

 

3.採訪者の目でとらえた『キツネ話』   話題提供 :小野 和子
 
採訪の場で気づかされた『キツネ話』を考えるさまざまな視点をしめした。実話として語られること、男女で扱いが大きく異なること、「ひかされる」という言葉から見えるキツネと人の関係性、そして『葛の葉』でキツネの正体を現す影の問題など。

 

 

 

 

4.さまざまなキツネたちの姿 その一   進行:島津 信子
 
いろいろな『キツネ話』をみやぎ民話の会語りグループによる語りで聞く。前半はキツネと動物、キツネと人との争い、競争の話五話。

 
『キツネとツブの競走』佐久間 クラ子

 

 

『海をわたったキッポ』堀之内 優樹

 

 

『キツネのあん餅屋』柴田 民雄

 

 

『キツネと法印さま』小野 津仔

 

 

『偽本尊』山田 和郎

 

 

 

5.みなさんと感想や意見の交換 その一
 
会場の参加者から自由に意見感想が出された。話の中でキツネの扱いの良し悪しが両極端なこと、その両極を行き来して分けられないこと、話の中(虚)のキツネと現実(実)のキツネの相互展開があること、野生動物としてのキツネに感じる皮膚感覚、人間の感情をキツネに託していることなど、とても示唆的で多様な意見が交わされた。

 

 

 

 

6.さまざまなキツネたちの姿 その二   進行:山田 裕子
 
いろいろな『キツネ話』をみやぎ民話の会語りグループによる語りで聞く。後半は、キツネと人との結婚、助け合いの話と、ほんとうにあった実話としての話四話。

 

『キツネと小太郎』目黒 とみ子

 

 

『医者先生とキツネ』長須賀 直子

 

 

『キツネと産婆さん』倉林 惠子

 

 

『キツネにひかされたお婿さん』及川 敏恵

 

 

 

7.みなさんと感想や意見の交換 その二
 
語られた『キツネ話』と前半の意見交換を受けて、さらにさまざまな意見が出された。キツネの化かす力と人を幻の世界に誘う力のこと、キツネと人の敵対と親密の二面性、キツネに化かされた実話の紹介、キツネに託す人の内面の陰のこと、『葛の葉』と弱者・差別のこと、『産婆さんとキツネ』でのキツネと人の身体性、出産の移り変りとキツネの関わりなど。
とても多様な視点からの意見が出され、主催者も参加者も、それぞれこれから考える課題と手がかりを持ち帰った。

 

 

▼板書:瀬尾夏美

報告:小田嶋利江(みやぎ民話の会「民話 声の図書室」プロジェクトチーム)

ロングレポートはこちら↓
第五回民話ゆうわ座ロングレポート(PDFファイル/1MB)
民話ゆうわ座第五回配布資料(PDFファイル/4.4MB)
民話ゆうわ座第五回チラシ(PDFファイル/401KB)


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