せんだいアートアニュアル2003

真っ赤な嘘 真実は潔白

【写真】作品画像

作家

今泉春香

材質

段ボール、英字新聞、紙粘土、和紙、アクリル、クレヨンフォトプリント紙、照明

作品説明

1.始めに段ボールの箱をつくる。2.内部には真っ赤なウソで創り上げられた世界(赤い光によって包まれた世界)が広がっている。内部は人の顔写真で埋めつくされている(笑顔とか)3.人が赤いマジックをもって入る。赤い世界で思いっきり落書きしてもらう。赤い光に包まれていて、赤いマジックを使用するので何を書いているのかは本人にも見えない。(*試験勉強に使った赤シートの応用)だから“書いてしまった”という嫌悪感におちいることなく何でも書ける。赤い光に包まれている間はみんなの笑顔に包まれた幸せな空間。しかし、白い光が着いた瞬間そこに露呈するのはこの世界の真実。私が隠れるのはまっかな気が狂いそうな空間の中。ここには、嫌なものは何も無い。みんなが私に笑いかけてくれる。そして、私自身がどれだけ嫌なことを吐いてもみんな赤い光が飲み込んでくれる。だから私は、その世界の中で思いっきりこの世界の真実をぶちまける。みんなにも、この私の隠れ家をちょっとだけかしてあげるね。赤い色は、人を元気にするチカラも持っているんだよ。赤い光は虚像のセカイ。スイッチいっこでなくなっちゃうセカイ。隠れ家でなくなった、唯一の隠れ家だったそのハコは一瞬で現実の世界へと変わる。真っ白な壁は嘘をつかない。全てが真実。隠れ家なんて、本当は存在しないのかな…。