せんだいアートアニュアル2003

鉤括弧

【写真】作品画像

作家

加藤宏基

材質

木材にペンキ

作品説明

隠れ家→場所→スイッチ←ボリューム←空間←感じる。眼には見えづらいものを感じるための装置として私の作品は存在します。今回はテーマである「私の隠れ家」を空間として捉え、ボリューム感が感じられるものにしました。そもそも人は何から隠れているのでしょうか。社会や家庭、会社、将来、過去…等色々とあるでしょう。不安や不満もあるでしょう。恐らく一番の目的は、下界から自分を遮断し、自分の今を顧みるためではないでしょうか。単に逃げ場であったり、見つけて欲しいという願望の裏返しではないと思います。そこには積極的なプラスのための行為があります。これは表現するうえで欠かすことのできない要素のひとつです。場所は、それを促すためのスイッチとしての役割を持っていると考えます。スイッチとして捉えれば、隠れ家の概念は無限に広がります。物理的なもののみならず心理的なものとして広がります。そんな広がりが作品にも現れていればうれしいです。