せんだいメディアテーク月例上映会

ATG 現在と未来 #12007年度スケジュール

1月のせんだいメディアテーク月例上映会は、1960-80年代にかけて、実験的な映画の制作・配給を通じて日本映画史に影響を与えた日本アート・シアター・ギルド(ATG)の特集をお送りします。
* 1月26日(土)『戒厳令』の上映後、大友良英氏(ターンテーブル奏者/ギタリスト/作曲家/プロデューサー)をゲストに迎えたミニライブを予定しています。

主催:せんだいメディアテーク

せんだいメディアテーク7Fスタジオシアター

  • 1月26日[土]
    14:00-股旅
    18:30-厳戒令*大友良英ミニライブ

  • 1月27日[日]
    11:00-竜馬暗殺
    14:00-青春の殺人者
    17:00-黒木太郎の愛と冒険

スケジュール情報はここまでです。

  • 当日受付 1プログラム:一般1000円/学生割引800円(大学生以下)ほか、5回回数券3500円あり
    (12月1日よりメディアテーク1Fナディッフビスで取扱予定)
  • *やむを得ない事情により企画内容の変更、および、入場の制限をさせていただく場合がありますのでご了承ください。

チケット情報はここまでです。

About Film

股旅
監督:市川崑/96分/35mm/カラー/スタンダード/1973年
時代劇の王道ともいえる、一匹狼のやくざ者が活躍する「股旅もの」。テレビで『木枯らし紋次郎』を撮った市川崑監督は、ヒーローとして描かれていたやくざ者を、人間らしい弱さを持ったリアルな存在として描いていく。どん底の人生を歩む3人のチンピラたちの、格好悪くも悲しい生き様が印象的。出演:萩原健一、小倉一郎、尾藤イサオ

戒厳令
監督:吉田喜重/110分/35mm/モノクロ/スタンダード/1973年
『エロス+虐殺』で大杉栄を取り上げた吉田喜重監督が、二・二六事件に新たな解釈を試みた作品。別役実の脚本によるこの映画では、青年将校たちの純粋さと悲劇よりも、行き詰まった社会のなかで矛盾した思想が現実となる恐怖を描いている。出演:三国連太郎、松村康世
*上映終了後、大友良英氏によるミニライブを予定。

竜馬暗殺
監督:黒木和雄/118分/35mm/モノクロ/スタンダード/1974年
この作品が企画された1970年代は学園紛争の時代。当時の新左翼の青年たちのように離合集散を繰り返す幕末の志士たちは、それぞれに竜馬を危険な思想家と見なし暗殺を企てる。黒木和雄監督は、クセのある役者陣を揃え、独自の解釈を加えた異色の時代劇に仕立て上げた。出演:原田芳雄、石橋蓮司、松田優作 ほか

青春の殺人者
監督:長谷川和彦/116分/35mm/カラー/ビスタ/1976年
実話をもとにして書かれた中上健次の短篇小説『蛇淫』を下敷きに、あまりにも濃密すぎる親子関係から両親の殺害に飛んでしまう一人の青年の姿を、後に『太陽を盗んだ男』で鮮烈な印象を残す長谷川和彦監督が描いた。公開当時、キネマ旬報ベストテン1位に輝いた作品。出演:水谷豊、原田美枝子

黒木太郎の愛と冒険
監督:森崎東/110分/35mm/モノクロ/スタンダード/1977年
42歳になってもうだつの上がらないスタントマン黒木太郎が住む下町。彼と彼以上に変わった住人たちの、豊かではないが精一杯生きる姿。後に『生きているうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』や『ニワトリはハダシだ』など、バイタリティー溢れる庶民を描く名手・森崎東が監督した作品。出演:田中邦衛、倍賞美津子、小沢昭一

Profile

日本アート・シアター・ギルド(ATG)
日本アート・シアター・ギルド(ATG)は、商業主義に流されず芸術映画を上映する組織として1961年に発足した。フランスでのヌーヴェル・バーグ運動に呼応する大島渚監督などの作家達が現れつつも、外国映画が上映される機会に乏しかった当時、『オルフェの遺言』(ジャン・コクトー監督)などの芸術映画を積極的に紹介する一方で、日本映画の再認識と評価を行った。「一千万円映画」と呼ばれた低予算での映画製作は、商業主義にとらわれない自由な映画作家を輩出する基盤となった。

Profileはここまでです。

託児サービス

上映時に、1歳半から未就学児までの託児サービスがあります(おやつ代200円が必要)。往復はがき又は電子メール、FAXに、希望日時、住所、氏名、電話番号、お子様の氏名、年齢(月齢まで)、を記入のうえ1月16日(水)必着で「月例上映会1月託児担当」までお申込下さい。

スタジオ・プレビューについてのお知らせ

せんだいメディアテークでは、上映事業の一環として「スタジオ・プレビュー」と題したプログラムを予定しています。このプログラムは、仙台というまちにこれまでたくわえられた、あるいは、今生まれつつある映像を幅広く発表する場を作ることを目的とし、せんだいメディアテークが所蔵する生涯学習・学校教育・地域文化のための映像資料やスタジオ活動を通じて生み出される映像作品などのアーカイブ資料、仙台を活動の中心とした映像による表現を紹介していきます。本事業にご興味のある方は企画・活動支援室までお問い合せください。