けやき通り通信~目や耳の不自由な方への情報紙~ 第81号(2015.2)■イベント案内●音声解説つき映画「そして父になる」モニター会参加者募集5月31日(日)に開催予定のバリアフリー上映「そして父になる」の音声解説に関するモニター会を開催します。つきましては、ご参加いただける方を募集いたします。日時:2015年4月22日(水)13時から17時くらい場所:せんだいメディアテーク7階プロジェクトルームモニター内容:実際に映画を見ながら、音声解説制作者が解説を読み上げますので、読み上げた内容について、ご意見・ご感想をいただきます。音声解説制作者からの質問にご回答いただくこともあります。申込み:4月7日(火)までに電話でお申し込みください。 申込・問合先 バリアフリー上映担当 電話 022-713-4483  いただいた個人情報は、当該事業及び関連事業の連絡やお知らせのみに使用いたします。■お知らせ●サピエ図書館所蔵資料「マンガ」のご紹介サピエ図書館では、マンガもいくつか登録されています。まだまだ少ないですが、いくつかご紹介します。1.『宇宙兄弟』 1~5巻 小山宙哉(おやまちゅうや)著   コミックは24巻まで刊行中 幼少時代、星空を眺めながら約束を交わした兄と弟。 2025年、弟は約束どおり宇宙飛行士となり、月面の第1次長期滞在クルーの一員となっていた。一方、会社をクビになり、無職の兄。弟からのメールで、兄は再び 宇宙を目指しはじめる。2.『サザエさん』 1~10巻 長谷川町子著  新聞掲載分を音訳。 サザエさん一家の楽しい生活を四コママンガで描きます。3.『銀の匙』 1巻 荒川弘(あらかわひろむ)著   コミックは12巻まで刊行中 都会育ちの少年が北海道の農業高校に進学し、さまざまな経験を積んでいく。映画化もされた話題作。4.『ガラスの仮面』 1~40巻 美内すずえ著   コミックは49巻まで刊行中 平凡な少女が、眠れる芝居の才能を開花させ、成長していく物語。5.『新忍者ハットリくん』 1~8巻 藤子不二雄A(えー)著 忍者の里から都会にやってきたハットリくんと少年ケン一くんとの交流を描く、コメディ。6.『テルマエ・ロマエ』 1~3巻 ヤマザキマリ著  コミックは全6巻 こちらは原作の映画版シネマデイジーもございます。 西暦130年のローマ、浴場を専門とする設計技師ルシウスは現代にタイムスリップしながら、依頼人からの難問(風呂設計)を解決していく。申込・問合先バリアフリー担当 電話 022-713-4484■イベント報告●バリアフリー上映『(ハル)』報告2014年12月7日日曜日、せんだいメディアテーク7階スタジオシアターにて、バリアフリー上映『(ハル)』が実施されました。このイベントは目や耳の不自由な方や、ちいさなお子様がいらっしゃる方にも映画鑑賞を楽しんでいただけるよう、音声解説と日本語字幕、託児サービスがつくものです。今回は、1996年公開の『(ハル)』を上映しました。パソコン通信を通じて知り合った男女が顔を合わせないままお互いを知り、理解していく過程を、2人がやりとりするメール画面を中心に描いていくという、当時としては画期的な手法が取られています。音声解説と日本語字幕はそれぞれ、せんだいメディアテークで活動するボランティアが数か月前から準備に取り掛かり、準備を重ねてきました。今回は音声解説ボランティアが、6月から講座を受けて初めての解説制作に取り組んできました。「音声解説制作ボランティアの感想」この度ははじめて映画の音声解説作成に携わらせていただき、制作から上映に至るまで、たくさん"はじめてのこと"に触れさせていただきました。はじめてというだけで緊張が高まるところに、音声を入れることになった映画が『(ハル)』。この映画はとても面白い撮り方がされているのですが、いざ音声解説となると、正直、斬新すぎてどうしたらいいのか、皆で首をひねりました。画面にあふれるパソコン通信の文面、次々と変わっていくカット。20年近く前の映画ではあるけれど、扱われている技術は当時の最先端。首をぐるぐるひねった末に、私たちはひとつの賭けに出ることにしました。それは、従来の音声解説のやり方から、少しだけ逸脱すること、みんなで書いて、みんなで読む、ということでした。この逸脱が皆様にどう聞こえるか、不安に思うことは多々ありました。ひょっとしたら"まだ普通の音声解説を制作したことがない"私たちだから選べた、あるいは選ばざるを得なかった、危険な賭けだったかもしれません。結果として至らぬところ、過ぎたところなどあったかもしれません。けれど、"はじめてだから"、"変わった映画だから"、そんな言い訳をしたくはありませんでした。最善を尽くし、「伝えきった!」と言える解説音声を作り上げることを目指し、たどり着くことができたと思っています。そして次に機会をいただけたときには、今の最善よりもっと善いものを作り上げるために、これからも精進していきたいと思っています。今回私が得たものは自分自身の達成感だけではなく、とまどう私たちを支えてくださった先輩ボランティアさんやスタッフさんとの出会い、講座から上映までを共にした仲間との出会い。そしてきっと、映画を聴きにきてくださった皆様ともあの日出会えていたのだと思うと、伝える楽しさ大切さに、今でも胸が熱くなります。この場を借りて出会った方みんなに、ありがとうございます、とお伝えしたいと思います。ご来場いただいた皆様、まことにありがとうございました。次回上映は5月31日(日)に実施予定です。詳細につきましては、後日、当館ウェブサイトや本紙等各広報紙にてご案内いたします。発行元せんだいメディアテーク〒980-0821 仙台市青葉区春日町2-1電話 022-713-4484 ファクス 022-713-4485//www.smt.jp/ office@smt.city.sendai.jp