録音図書の新刊案内 平成18年12月号 録音図書の新刊案内です。新刊につきましてはご希望が多いため、1回の貸し出しにつき1タイトルのみの貸し出しとさせていただきます。なお、貸し出しリクエストの際には、「12月号新刊案内の何番」と番号でリクエストいただいても結構です。今回は、カセットテープ図書を8タイトル、デイジー図書を2タイトル紹介します。図書を聞き終わったあとは、テープは巻き取ってからお返し下さい。メディアテークのテープ図書にはA面の方のみ点字シールが付いていますので、シールが付いている方を上にしてケースに入れて下さい。 まず、カセットテープ図書から紹介します。 [小説・エッセイなど] 1.桃源郷(とうげんきょう) 上 西遼編  陳瞬臣(ちん しゅんしん) 著  全7巻 585分 西遼(せいりょう)の建国者である耶律大石(やりつたいせき)は、12世紀はじめ、国の滅亡を予感し青年陶羽(とうう)と白中岳(はくちゅうがく)をぺルシャに向かわせた。2人が遭遇した幻術と暗殺の教団・秘教マニが示す真理とは・・・・。著者が青春時代からあたため、老いの至らんとするいま生み出された、「理想郷」を探し求める中国歴史小説です。 2.桃源郷 下 東郷編  陳瞬臣 著  全7巻 585分 はじめて明かされた西遼(カラ・キタイ)の実態!耶律大石(やりつ・たいせき)は、水滸伝の宋江(そうこう)たちと西遼を建て、信ずるマニ教の真髄を陶羽たちに授ける。長い年月にわたる東西の衝突、そしてその後の輝かしい世界の現出を描くこの作品は、「宗教も民族も、また国家をも超越した争いのない世界"理想郷"とは、人々が自らつくっていくものである」と教えてくれます。著者が青春時代から暖めてきた「理想郷」を描きたいという願いが、円熟期を迎えて実現しました。 3.グラスウールの城  辻仁成(つじ ひとなり) 著  全2巻 145分 レコード会社の制作ディレクターの僕には、時々幻聴が聞こえる。不規則な生活を十年も続けているのが原因だろう。 そんな時、音に宿る神を探し求める男に出会った-。 世界のシステムがアナログからデジタルに変わった現在、本当に人の心に響く音とは? 孤独を抱え、癒しを求める青年を繊細に描いた。 4.にせアカシア  伊集院静 著  全1巻 78分 「お江戸の頃から、花盗人(はなぬすびと)罪にはならなかったって話だ...。」最後の花盗人といわれる深沢粂三から、さまざまなことを学んだ志津子は、客の注文に応じて新潟の弥彦村に、桜を盗りに出かける...。 5.越前竹人形  水上勉 著  全4巻 364分 越前武生市から南条山地に向って、日野川の支流をのぼりつめた山奥に竹神という小さな部落があった。わずか戸数17戸の寒村だったが、この忘れられたような部落が近在の人々の口の端にのぼったのは、竹の名所だったからである。 [時代小説] 6. 笑い凧  佐江衆一 著  全1巻 62分 鳶凧をつくり一筋に情熱を傾けこだわり続けた定吉だったが、当世は角凧全盛だった。貧乏暮らしに嫌気のさした女房のおみねは花形の凧師銀次のもとへとはしる。倅の為にも女房を取り戻したい定吉は、おみねを賭けた喧嘩凧を挑む。 7.師走狐  澤田ふじ子 著  全1巻 58分 大店の豆腐屋 美濃屋に不思議な客がやってきた。 その男は焦げ茶色の宗匠頭巾をかぶり黒の同服を着て、太緒の雪駄をはき、飄々とすべるように歩いてくるのだ。そして、来るたびに油揚げを20枚注文すると、店先の床几に腰を下ろして全部、ぺろりと平らげてしまうのだった。 8.椎の葉便り  杉本苑子 著  全1巻 40分 治浜衛は彫金、朝湖は絵描き、容姿気質とも天地ほどひらきのある2人だったが、互いの友情はこの上なく深かった。 次に、デイジー図書を2タイトル紹介します。 9.その日のまえに  重松清 著  全1枚 約540分 愛する人々との永遠の別れ。それは淡々と過ぎてゆく日常の中で突然にやってくる。嫌われ者の同級生の思いがけない死に直面する小学生達。夫の、妻の余命を告げられた家族のその日の前と後・・・。 置き去りにされ残された者の悲しみも、時の流れとともに少しずつ薄らいでいくことへの後ろめたさ。悲しくも切ない感動の重松ワールド。7編の連作短編集。 10.岩波小辞典 社会学  宮島喬 著  全1枚 約2100分 学問としての用語辞典、社会人として生活する中での言葉辞典として、めまぐるしく変容していく社会の様相を理解するにも一助となる、基本的な用語を平易な記述で説明。    録音図書の貸し出し申し込み 電話022-713-4484