録音図書・点字データ案内 2012年10月号 この案内では、メディアテーク所蔵の録音図書と、サピエ図書館所蔵の録音図書および点字データをご案内します。 貸し出しについて、リクエストの際には「何月号の何番」と番号でお伝えいただいても結構です。なお、ご希望の資料が貸出中の際などは、リクエストいただいてから貸し出しまで、しばらくお待ちいただく場合がありまのでご了承ください。 録音図書・点字データの貸出申込先 電話 022-713-4484 Eメール bfu@smt.city.sendai.jp メディアテーク所蔵資料新刊案内 メディアテーク所蔵の新刊のデイジーを5タイトルご案内します。なお、新刊の貸し出しにつきましてはご希望が多いため、1回の貸し出しにつき、1タイトルのみとさせていただきます。 1.三悪人  田牧大和(たまきやまと)著 全1枚 5時間32分 水野様が老中にでもおなりになれば、俺達の出世は思いのまま...。 目黒・祐天寺の火事で焼死した若い僧は、遠山金四郎のなじみの遊女・夕顔の弟だった。姉弟(してい)は、水野忠邦の政敵の落とし胤(だね)。忠邦の弱みを握りたい鳥居耀蔵(とりいようぞう)は、火事の裏に何かあると勘づいて金四郎(きんしろう)に働きかける。騙されたら、騙し返せ。駆け引きこそが生き甲斐だ。 2.スティーブ・ジョブス 神の交渉力 この「やり口」には逆らえない! 竹内一正(たけうちかずまさ)著 全1枚 5時間12分 appleCEO(アップル シーイーオー)のスティーブ・ジョブズ。彼がどのような方法で成功を収めてきたのか、どのような方法で交渉してきたのかを紹介する。 3.34才からのいまどき冠婚葬祭  今どき大人の女性の新基準委員会 編  全1枚 2時間50分 茶髪や肌色のストッキングのままお通夜に行ったり、結婚式でバッグから直接祝儀袋を出したり。20代なら笑って許されても、大人になったらそうはいかない。昔のマナー本にはのっていない新Q&A。 4.女三人のシベリア鉄道  森まゆみ 著 全1枚 約13時間30分 与謝野晶子・宮本百合子・林芙美子が旅した、ウラジオストーク~パリ。 著者が、各女性作家の当時の文章をひも解きつつ、同じシベリア鉄道を乗り継ぎ、乗り継ぎパリへ。三人の作家が置かれた微妙な違い、現代と大正期の背景の違いなど、著者ならではの筆致で綴る。 5.魔物が棲む町 物書き同心居眠り紋蔵  佐藤雅美(さとうまさよし)著  全1枚 7時間54分 高輪(たかなわ)・如来寺(にょらいじ)の新住職が、地代を払わぬ門前町人を御番所に訴え出た。門前役人の名目で名主のような役割を担っている 料理茶屋・花村屋の興右衛門(こうえもん)がこれまた曲者で、のらりくらりと逃げの一手。挙句は本題からそれて公儀(こうぎ)が触れるのを避けてきた数多(あまた)の事例に飛び火しそうな勢い。さあ大変。そこで紋蔵にお鉢が回ってきたが、この薄気味の悪い御用を解決できるのか? 窓際同心(まどぎわ どうしん)・藤木紋蔵(ふじき もんぞう)に又もや難題が降りかかる...。表題作他7編収録。超人気シリーズ第十弾。 メディアテーク所蔵資料の紹介 メディアテーク所蔵の既存の刊をご案内します。こちらは新刊ではありませんのでご注意ください。 今回は「言葉・日本語・読書」をテーマにした図書をデイジーで6タイトル ご案内します。 6.日本語ウォッチング  井上史雄(いのうえふみお)著 全1枚 5時間49分 「見れる」「食べれる」のようなラ抜き、「ちがかった」「うざい」「チョー」といった新表現、鼻濁音なしの発音...。日本語が乱れてる!とさわぐのはまだ早い。言語学の眼で考察すると、耳新しいことばの出現の背後ではたらくメカニズムや日本語変化の大きな流れが見えてくる。長年の調査・探究に裏打ちされた現代日本語の動向観察。 7.言葉を失うということ  岩田誠(いわたまこと) 著   全1枚 3時間12分 文化生活に不可欠の言葉。この言葉を喪失する病気、失語症の正体は何か。 診療と研究の両面から失語症に挑戦する第一人者が、豊富な症例を挙げつつ、 最近急速に解明が進んだ病因と回復についてやさしく解説する。さらに、失語症研究によって明らかになってきた、脳・神経系と言葉との関係や、言語とは何かという問題を詳述し、言語情報と文字情報の本質を追究する。 脳科学に関心のある人はもちろん、言語に興味をもつ人に必読の書である。 8.かがやく日本語の悪態  川崎洋(かわさきひろし) 著   全1枚 5時間19分 無限の表現力。悪態で日本語が息を吹きかえす。 落語、遊里(ゆうり)、歌舞伎、映画、文学、方言、キャンパス用語から詩人が選りすぐった、魅力あふれる悪態大全。 9.言葉のない世界に生きた男  スーザン・シャラー 著   全1枚 10時間13分 耳が不自由で、27歳まで言葉を知らなかったメキシコの青年イルデフォンソ。 パートタイムの手話通訳者になったばかりのスーザンは、ある日、聾者クラスで彼に出会った。言葉の概念さえもたない彼に、彼女は全身で語りかける。 献身的なスーザンとの絆に支えられ、ついにイルデフォンソは手話で自分を表現しはじめる。人と人との出会いが生む奇跡を描き、不可思議な人間の可能性に光を投げかける、感動のヒューマン・ドキュメント。 10.読書の快楽  中村真一郎(なかむらしんいちろう)著   全1枚 6時間52分 幼少期に聞き夢みた絵本や物語の世界、青年期から渉猟(しょうりょう)した文学、芸術書の数々に回帰しつつ、さらに本を巡って旅する著者の1990~93年の批評を収録。 11.本をつんだ小舟  宮本輝(みやもとてる)著  全1枚 7時間37分 母が睡眠薬自殺をはかった夜、押入れの中で読んだ初めての大人の小説「あすなろ物語」。高校の天城(あまぎ)旅行中、眠られぬまま一晩中読み続けたチェーホフ「恋について」。生涯に一度だけ父親を投げ飛ばした記憶が鮮やかに甦る「青べか物語」。よるべない青春時代を照らす一筋の光のような存在だった32冊の名作を紹介する読書案内。 サピエ図書館所蔵録音図書の紹介 サピエ図書館所蔵の録音図書をご案内します。こちらの図書は全国の方が利用しますので、リクエストいただいてから貸し出しまで、しばらくお待ちいただく場合がありますのでご了承ください。 今回は、近年、文学賞を受賞したミステリー作品を3タイトルご案内します。 秋の夜長にぜひ、おたのしみください。 12. さよならドビュッシー  中山七里(なかやま しちり)著 デイジー全1枚 約10時間 カセット版もあります  ピアニストを目指す遥、16歳。両親や祖父、帰国子女の従姉妹などに囲まれた幸福な彼女の人生は、ある日突然終わりを迎える。祖父と従姉妹とともに火事に巻き込まれ、ただ一人生き残ったものの、全身火傷の大怪我を負ってしまったのだ。それでも彼女は逆境に負けずピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する。2010年第8回このミステリーがすごい大賞受賞作。 13. ボディ・メッセージ  安万純一(あまん じゅんいち)著  デイジー全1枚 約13時間 カセット版もあります アメリカ・メイン州、ディー・デクスター探偵社に一本の電話が入る。探偵二名をある家によこし、一晩泊まってくれればいいという、簡単だが奇妙な依頼。訝しみながらもその家に向かったスタンリーとケンウッドに、家人は何も説明せず、二人は酒を飲んで寝てしまう。しかし、未明に大きな物音で目覚めた二人は、一面の血の海に切断死体が転がっているのを発見する。罠なのか? 急ぎ警察に向かい、現場に戻ると、血の海も死体も、跡形もなく消え去っていた。事件を追う探偵たちの前に、日本人探偵・被砥功児(ピート・コージ)が現れ...。2010年第20回鮎川哲也賞受賞作。 14. 沈底魚(ちんていぎょ)  曽根圭介(そね けいすけ)著  デイジー全1枚 約10時間 カセット版もあります 長い眠りから目覚めたスパイは現職の国会議員だった。現職国会議員に中国のスパイがいるという情報により、極秘に警視庁外事課に捜査本部が設置され、女性キャリア理事官が送り込まれる。一方、ベテラン捜査員たちは独自に捜査を進めるなか、線上に浮かんだのは、次期総理の呼び声高い芥川健太郎だった。 2007年第53回江戸川乱歩賞受賞作。 サピエ図書館所蔵点字図書の紹介 最後に、サピエ図書館所蔵の点字データのなかから、メディアテークが制作したタイトルをご案内します。点字データは点字印刷や、フロッピーディスクなどにデータを入れて、貸し出しをいたします。 15. 春期限定いちごタルト事件  米澤穂信(よねざわ ほのぶ)著 点訳者 ろくてんの会 4巻 小鳩(こばと)君と小佐内(おさない)さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。今日も二人は手に手をとって清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君。果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?新鋭が放つライトな探偵物語。 16. デキゴトロジー vol.7 ホントだから情けねえ!の巻 週刊朝日風俗リサーチ特別局 編著  点訳者 ろくてんの会 4巻 この世に生を受けてから、棺をおおうその時まで、誰にも逃れられない浮世の宿命、それがデ・キ・ゴ・ト。「週刊朝日」掲載作品から名作だけをピックアップした新潮文庫オリジナル編集版。 17. 音の影  岩城宏之(いわき ひろゆき)著 点訳者 3・6会 4巻 バッハ、ベートーヴェン、ブラームス、ショパン、ハイドン...。古典派から現代音楽の巨匠まで、アルファベット順に、とっておきのエピソードや懐かしき思い出を交えて紹介する人物エッセイ集。 18.  「日本封じ込め」の時代 日韓併合から読み解く日米同盟  原田武夫(はらだ たけお)著  点訳者 3・6会 3巻 米国の日本占領は表向きは既に過去のもの。だが、金融やメディアなどの深層部分には支配の仕組みが巧妙に残されている。「年次改革要望書」によって、郵政民営化などの米国が望む改革が進み、それに対する批判は、思考停止の対米追従論によってかき消される。こうした構造は、戦前の日韓併合と重なり合うと、著者は大胆に指摘する。日韓と日米の植民地統治のプロセスを比較・再検証し、経済利権をめぐって「封じこまれる」日本の現状を明かす。 19.  目くらましの道 上  マンケル・ヘニング著 柳沢由実子(やなぎさわ ゆみこ)訳   点訳者 3・6会 5巻 夏の休暇を楽しみに待つヴァランダー警部。そんな平和な夏の始まりは、一本の電話でくつがえされた。呼ばれて行った先の菜の花畑で少女が焼身自殺。目の前で少女が燃えるのを見たショックに追い打ちをかけるように、事件発生の通報が入った。殺されたのは元法務大臣。背中を斧で割られ、頭皮の一部を髪の毛ごと剥ぎ取られていた。CWA賞受賞作、スウェーデン警察小説の金字塔。ゴールドダガー賞受賞作。 20. 目くらましの道 下 マンケル・ヘニング著 柳沢由実子(やなぎさわ ゆみこ)訳  点訳者 3・6会 6巻 斧で殺害し、頭皮の一部を剥ぐ凄惨な殺人。犯人は次々と犠牲者を増やしていった。元法務大臣、画商、そして盗品の売人。殺害方法は次第にエスカレートし、三人目は生きているうちに目を塩酸で焼かれていた。犠牲者に共通するものは?なぜ三人目は目を潰されたのか?常軌を逸した連続殺人にヴァランダーらの捜査は難航する。現代社会の病巣を鋭くえぐる傑作。