インタラクティブ・カオス 生体システムの外在化

関連シンポジウム

「ダイナミックな脳―脳科学から見た、カオティックな解釈とその表現への可能性について」

開催日時9月29日(日) 14:00−16:00 *参加無料
場所1階オープンスクエア

シンポジウムテーマ解説

数学者津田一郎氏は著書「ダイナミックな脳―カオス的解釈」の中で脳を解釈学的研究によって行うとした。
それは全体として成立する脳のダイナミズムは情報単位の移行プロセスにおいてカオス的遍歴が中心的役割を持ち、 移行のプロセスが脳全体を形成している一要因だとした。
一方、関口と片岡が芸術行為に含めようとするメディア表現は計算を元とするコンピュータによって表現行為を行うが 鑑賞者にとってこれらのプロセスは表現を理解する手助けとはならない。
よって、芸術はそのプロセスよりも結果から引きだされる選考情報の統合性によって鑑賞者の価値にアフォードする。
このような状況から芸術行為は科学的必然性の中途分断によって成立してきたといえる。
しかし、津田氏が解釈学的研究とする脳はその記憶と情報のダイナミズムをカオス的仕組みとして提示することで 自己の外部と内部からの観察行為に多くの実感覚情報を与えうると関口は考える。
このシンポジウムでは、津田氏の研究紹介とともに、個人の記憶にある一時的な出来事が その人の周りの全ての事象をアーカイブする要因となること、 そしてこのことが個人の内的世界とのつながりとどのように関係するのか、 またそれらが社会とどのように絡み合ってくるのかということについて思想の吉岡洋氏と検証する。

パネリスト略歴