■レポート:青森■

日沼直之(Indian films)
小川公二(AIR実行委員会代表)

日沼さん
日沼直之(Indian films)

「T5参加してみて」 2年3組 日沼直之

 何年か前に今回の企画人「岸浪」が言っていた。『最近の人は映画を作る事に抵抗が無いというか、少ない』と、仙台のみならず青森くんだりでもそれは確かに言えると感じる。
 一昔前は「映画撮ってるんです」というと「えーーー!映画どえすかーーー」という反応だったのが、最近では「映画撮ってるんです」というと「あっ私もです!」ってなもんで撮ってる事が珍しいなんて事は全くなく、土産でいう萩の月レベルに当たり前の事になってきている。(それは言い過ぎですが・・・)そういう状況を改めて強く感じました。
 とにかく、各県いろいろな展開をされてて凄いなとおもいました。また今回参加した人が作った作品でおもろい映画を今後見れる事を期待したいなと思います。何はともあれこのような場を作ってくれたスタッフに感謝です!

日沼直之
青森では知らない者はない有名名物監督。マスコミ露出も多数。学生時代から映画製作をはじめ、社会人となってから製作した代表作「山男」で、地元青森弁で繰り広げられる軽妙で爽快なアクションと笑いが高い評価を受ける。関西などでも上映され、熱狂的なファンも。青森の御意見番です。


小川さん
小川公二(AIR実行委員会代表)

 今回の座談会、情報の少ない本州最北端の青森から行った私としては、今後の上映の方向性について考えさせられる時間でした。

 まずは、各団体がいかにして上映会を盛り上げようとしているのか。チラシひとつから始まるイベントのPRの大事さ。そして、作品の質。でも、この座談会の時間の中で改めて大事だなあと感じたことは、地元の人達との繋がり、信頼関係。イベントを続けていく以上、地元のお店などのスポンサーや、マスコミの人達との関係は非常に大事なこと。座談会当日もマスコミの方が熱心に取材していましたが、ああいった応援をしてくれる人達に感謝し、よりイベントの中身を高めていかなければならないなと感じておりました。

 それから、イベントの方向性。正直、私達のような資金もない小さな上映会では、映画監督になる為の道を作ることは難しいのは事実。「ぴあ」や「水戸短編」などと違い、大きなコネクションもない。そんな中で、どう地元の上映会の方向性を出していくか?
 今や全国各地に自主映画のイベントがある。帰りの電車の中で、その答えを探していましたが、結局、出た答えは地元出身・在住の作家をまずは応援していこうということ。自分達の仕掛けたイベントから一人でも映画人・映像人を輩出し、いずれその監督の特集を組めれば嬉しいことだろうなあと考えてました。

 そう思っていたら今回の6月のイベントに、弘前市出身でニューヨーク在住の方が「ラジオを聞いた」と作品を応募してきてくれました。「いずれは日本で映画監督をやりたい」という、その女性監督。コロンビア大の映画監督コースで製作したというその作品は確かに見応えがあり、純粋に「応援していきたい」と思えるものでした。

 東北各県の同じ「想い」を持つ方たちの話を聞き、自分達のイベントの在り方を考えさせてくれた今回の座談会は、貴重な貴重な時間だったと思います。まずは、今回の企画を実現させた主催者の皆様には心から感謝をしたいです。ありがとうございました。
 今後も本州最北端の地・青森で頑張っていきたいと思います。
                   
AIR実行員会(青森) 代表 小川公二

AIR
「若手映像作家の発見と自主製作映像の紹介」をテーマに、ここ青森にて3年前から始動した「AIR(アオモリ・インディーズ・レセプション)」。これまでに青森県在住者・出身者が制作した作品31本を上映し、約700人の人々が若手映像作家たちの感性に触れています。