最後にーT5上映会の感想&まとめ

小川直人(せんだいメディアテーク)
きしなみきよふみ(リアスフィルム)
阿部 勇(仙台シネアスト代表)

小川直人(せんだいメディアテーク)

 いろんなところでいろんな映画が作られているのだなあと、感心したり安心したり呆れたり(笑)しました。
 なにが映画かはさておくとして、表現するということは、「伝えたいこと」と「伝える方法」がうまく組み合わされて成り立つものですが、やはり表現するからには相手に何かを伝達したい。音叉の実験のように、向こうの音叉を直接叩いたり撫でたりしないでも「波動」が伝わって振動するような表現が生まれていくとおもしろい。
 もちろん、向こうの音叉の側も波動に反応できるような体にならないといけませんが。


きしなみきよふみ(リアスフィルム)

 今回参加して下さった皆様に、まずは御礼申し上げます。
 リアスフィルム企画の東北五県での上映イベントを昨年度行って気付いた2〜3の事があります。その1つは、こちらの映像作家の多くが「東京の事は知っているのに、身近なところで行われている活動には興味がない(or知りたくない?)」ということでした。私は、正直「作家同士が交流を持たなくてはいけない」などと人に強制するのも、されるのも嫌ですし必要無いと思っています。
 しかし、「物を作る」ためには、クリアしなければいけない問題が多々あり、それは往々にして地方ゆえ・アマチュアゆえの苦労だったりします。それを他の人間がどうやってクリアしているのか、クリアした作品がどのような作品なのかを知ることは、作品を作る上で必要不可欠なことだと思っています。「各県持ち時間50分」は、普通に作品を1本上映しても埋まる時間ですが、上記の意味で、作品だけでなく、各県のイベント映像や予告編集が上映できた事は良かったと思いました。
 せっかくの機会に宣伝や当日の対応で不十分な部分があったことをスタッフとして、何よりもまず深く反省したいと思います。
 御参加/御協力いただきました皆様、本当に有り難うございました!


阿部 勇(仙台シネアスト代表)

 今回の「5県合同上映会・座談会」を行って、上映担当をした側の反省と感想ですが、上映については反省点がいくつかありました。
 まず、事前にテープの確認を行う時間がとれず上映に支障が出てしまったこと。上映中に機材操作の不手際で観客の方にご迷惑を掛けてしまったこと。これについては本当に申し訳ありませんでした。今回は作品の多さから10:00〜15:00、15:00〜20:00の各2回上映スケジュールだったのですが、これは観るのにつらい時間調整だったような感じがします。
 1日で行うには各県1作で行っていた方が、観客の方にとっても良かったのではないか、そうすればもっと多くの人に観てもらえたのではと上映会が実際に終わって思いました。 もし、またこのような上映会を行うとしたら、無理のないスケジュールを心がけたいです。
 上映会側の仙台シネアストのスタッフは、座談会は合間に覗いてみることしかできなかったのですが、そちらは熱い雰囲気があって、上映作品関係者の方はもちろん、当日観に来ていただいた方も発言されていたようで、有意義なものとなったようです。
 残念だったのは、宮城作品の関係者がほとんど参加されていなかった状況です。僕自身は作る側の人間ではないので見当違いの意見かもしれませんが、一般の商業映画に習うことも大切ですが、制作環境の近い人たちの作品からも楽しみだったり学べるところはあると思うのです。
 今回の上映会は、新しい「インディーズフィルムシアター」の最初の上映会だったわけですが、今後はほぼ毎月インディーズ作品の上映会を行っていきます。大学サークル制作の上映会、全国のインディーズ作品上映会、インディーズではないレア作品上映会を予定しています。

 この上映会を、多くの人にまずは知ってもらうことが第一、実際に観に来てもらうことが第二、観に来た人が友人知人を連れて来てくれることを第三の目標でやっていきたいと思います。


■T5に関わって下さった皆様、本当に有り難うございました。
次回があれば(笑)これからもどうぞよろしくお願いいたします。