せんだいメディアテーク



2014/12/16
せんだいメディアテーク・メールニュース 188
2014.12.16

smt-mailnews
せんだいメディアテーク・メールニュース 188
2014.12.16
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このメールニュースはせんだいメディアテークからお送りしています。
内容のお問い合わせや配信の停止については、下記ページへどうぞ。
http://www.smt.jp/mailnews/
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■0・・・インデックス
■1・・・何回見ましたか?「記録と想起」展、絶賛開催中!
■2・・・今週末は「フィクションの境目」を観に行くよ
■3・・・もっと知りたい知ってほしい「わすれン!」
■4・・・機関誌『ミルフイユ07 想起の方則(仮)』制作中
■5・・・〈レポート〉フィクションの境目
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■1・・・何回見ましたか?「記録と想起」展、絶賛開催中!
震災復興の歩みを、市民が参加し記録活動を続ける「3がつ11にちを
わすれないためにセンター」(わすれン!)の記録を活用した展覧会。
インターネットを基盤とした震災のアーカイブに収められた記録デー
タを、台所や寝室など生活空間を模した空間のなかに展示することで、
記録がもつさまざまな表情を引き出します。
◎対話の可能性 記録と想起・イメージの家を歩く
11月15日(土)~1月12日(月)11:00-20:00
一般・大学生・専門学校生100円 高校生以下無料(豊齢カード、障が
い者手帳等をお持ちのかたは半額)
http://www.smt.jp/projects/recalling/
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■2・・・今週末は「フィクションの境目」を観に行くよ
わすれン!の映像アーカイブを活用した展覧会「記録と想起」展の関
連企画として、わすれン!に参加した映画監督や映像作家による作品
を上映します。19日には『ASAHIZA 人間は、どこへ行く』の上映後、
濱口竜介監督、酒井耕監督、藤井光監督によるトーク「かたログvol.
23」もあります。
◎対話の可能性「記録と想起」展 関連上映会 フィクションの境目
12月19日(金)~12月21日(日)19日19:00- 20日、21日10:00-
500円(一部1,000円、無料あり)
http://www.smt.jp/projects/border/
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■3・・・もっと知りたい知ってほしい「わすれン!」
「3がつ11にちをわすれないためにセンター」、略称「わすれン!」
市民、専門家、スタッフが協働し、東日本大震災からの復旧・復興の
プロセスを独自に記録、配信しています。さまざまなメディアの活用
を通じ、情報共有、復興推進に努めるとともに、収録された映像、写
真、音声、テキストなどを「震災の記録・市民協働ア-カイブ」とし
て記録保存します。ア-カイブはウェブサイトで公開しています。
十人十色に気づきのある記録をぜひご覧ください。
◎3がつ11にちをわすれないためにセンター
http://recorder311.smt.jp/
Twitter、 USTREAM、 Facebook:recorder311
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■4・・・機関誌『ミルフイユ07 想起の方則(仮)』制作中
落ち葉を幾重にも重ねたような、お菓子「ミルフイユ」。さまざまな
イメージやメッセージや人々が層をなして重なり合う活動をその名前
託した機関誌『ミルフイユ』の第7号を制作しています。
7号目となる今年度号では、「想起の方則」と仮題し、作品表現も含め
た広い意味での人の営みの記録物が、私たちの「いま・ここ」という
日常性をどのように広げていくのかについて表してみます。ご期待く
ださい。
◎『ミルフイユ07 想起の方則(仮)』
2015年2月頃出版予定
執筆予定者:(順不同、敬称略。変更になる場合があります。)
野家啓一、いがらしみきお、飴屋法水、小原真史、香川檀、野中モモ、
山形孝夫、大田黒衣美、澁谷浩次、桂英史×鷲田清一(対談記録)、
藤井光×濱口竜介×酒井耕(鼎談記録)、佐藤泰、鷲田清一
http://www.smt.jp/projects/mille/2014/12/-07.html
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■5・・・〈レポート〉フィクションの境目
展覧会「記録と想起」の関連企画としておこなう今回の上映会は、
「3がつ11にちをわすれないためにセンター」(わすれン!)に関係
した映像作品と、わすれン!に参加した映画監督の濱口竜介さんが選
定した映画をあわせて上映します。
映画の文脈においてはこれまで、フィクションとノンフィクションの
違いや共通性についてさまざまに語られてきました。また、20世紀後
半にビデオカメラが個人に普及して以降に顕著ですが、劇映画のなか
にノンフィクション的な手法を取り入れるなどの実践も多数おこなわ
れてきています。ノン/フィクション、それは現在のメディア状況のな
かでどこに分かれ目が存在するのでしょうか。
濱口監督は、「演じる」という観点から、3本の劇映画=フィクション
の作品を選定しました。本人が今回の上映会のフライヤーにある選定
理由で述べるように「素朴な劇映画」であるというそれらの作品のな
かに、観客はいかなるノンフィクション性を発見できるのでしょう。
記録装置であるカメラの前で俳優が演じるという行為のなかに、ノン
フィクション性が内在しているという濱口監督。それは、フィクショ
ン以前の状態から、フィクションとしての映像へ移行する瞬間であり、
そこに注目することなのでしょうか。そうすると、フィクションある
いはノンフィクションの境目とは、「~映画」として貼られたラベル
で考えるのではなく、撮影の瞬間をどう捉えるかという認識の問題か
もしれません。
では、わすれン!に収められている映像については、どう考えられる
でしょう。わすれン!の映像は、震災後の地域の記録ですから、まず
はノンフィクションだと言えるでしょう。また、わすれン!では、映
画と映像作品の区別は特にしていません。収められた記録映像は、シ
ネマでの上映を主として想定しているわけではなく、インターネット
のブラウザを介して閲覧することが主軸です。今回のように展覧会に
も登場したりします。フィクション以前に、映画の境目が気になって
きますが、そこを脇において、個々の記録物を見ると、取材・撮影・
編集というわすれン!の記録物の制作過程にも、フィクションの作品
を計画するときのような創作性が含まれていることに気がつきます。
その意味では、映画に限定せず、映像におけるフィクション性とはな
にか、また記録と創作におけるノンフィクション性とはなにか、とい
うことを注視することで、現在の私たちを囲む映像メディアの輪郭が
明らかになってくるのかもしれません。
http://www.smt.jp/diary/
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smt-mailnews 188 2014.12.16
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