文字展@smt



監修者ごあいさつ

久しくコンピュータを使うようになり、私たちが文字と接するかたちが同じ繰り返しになったと感じています。
今回、せんだいメディアテークで展示している文字との出会い方は実に様々で、そこには、まず「人」を感じることができます。ですから「●●する文字」というコンセプトでお見せいたします。それらは、過去の人たちのいろいろな工夫によって、ここまで匠な文字たちに完成しました。この中には、今ではすでに忘れ去られてしまった文字たち、今みんなが当たり前のように使っているものなのに、簡単には本質を見ることかできない文字が集まってきています。今回はこの世の中に存在するもののうちほんの一部ですが、ここ仙台で出会えることは、たのしい人たち、昔の友達と出会うようなものだと思っています。きっと、これがタイポグラフィの基本なのです。そして、それらと見つめあうこと、調べていくこと、守っていくことが私たちにできることなのです。
最後に、この展示に多くの人たちのご協力をいただきました。みなさんにお礼を申し上げます。
2003年2月
長岡造形大学 造形学部助教授
小泉均