プロフィール

蓮實重彦(はすみ・しげひこ)

映画評論家、フランス文学者。1936年生まれ。1960年東京大学文学部フランス文学科卒業。1965年パリ大学より博士号取得。東京大学教養学部教授を経て1997年から2001年まで東京大学総長。1999年フランス政府の芸術文化勲章を受章。東京大学名誉教授、南京大学名誉教授。
著書に『反=日本語論』(筑摩書房/1977年、現在はちくま文庫)、『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』(朝日出版社/1978年、現在は河出文庫)、『表層批評宣言』(筑摩書房/1979年、現在はちくま文庫)、『映像の詩学』(筑摩書房/1979年、現在はちくま文庫)、『映画 誘惑のエクリチュール』(冬樹社/1983年、現在はちくま文庫)、『監督 小津安二郎』(筑摩書房/1983年、現在はちくま文庫。近く増補版が出版される予定。同書の仏訳はフランス映画批評家連盟文芸賞を受賞。他に韓国語訳あり)、『ハリウッド映画史講義』(筑摩書房/1993年)、『映画狂人』シリーズ(河出書房新社/2000年〜。最新刊は『映画狂人万事快調』)、『大学の倫理』(共編、東京大学出版会/2003年)など多数。また、編集誌に『リュミエール』(筑摩書房/1985年〜1988年)、『ルプレザンタシオン』(筑摩書房/1991年〜1993年)。現在、雑誌『Invitation』(ぴあ)に映画評を連載中。

ゲスト:実践編

ノエル・シムソロ(Noel Simsolo)

1944年生まれ。映画評論家、映画監督、脚本家、俳優、小説家、ジャズ評論家。映画評論では、アルフレッド・ヒッチコックやクリント・イーストウッドなどについての著書がある。邦訳されているものに『サミュエル・フラー 映画は戦場だ!』(ジャン・ナルボニとの共著、1985年。邦訳は筑摩書房、1990年)。監督作には『悪夢(Cauchemar)』(1980年)があるほか、ジャン・ユスターシュやジャン=リュック・ゴダールの作品に友情出演している。また、小説には『Nuit Nord』(1990年)、『La chair des femmes』(2003年)など。

ペドロ・コスタ(Pedro Costa)

1959年生まれ。映画監督。『血』(1989年)で長編劇映画デビュー。『溶岩の家』(1994年)に続いて監督した『骨』(1997年)がヴェネチア映画祭に出品され、ポルトガルを代表する若手監督として注目される。『ヴァンダの部屋』(2000年)は『骨』の主役を演じたヴァンダ・ドゥアルテを追った作品で、山形国際ドキュメンタリー映画祭でインターナショナル・コンペティション部門最優秀賞を受賞。最近の作品として、映画監督ジャン=マリー・ストローブ&ダニエル・ユイレ夫妻のドキュメンタリー『あなたがたはどこに微笑をしまい込んだ?』(2001年)がある。

ゲスト:総括編

黒沢清(くろさわ・きよし)

1955年生まれ。映画監督。『神田川淫乱戦争』(1983年)でデビュー。『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(1985年)、『スウィートホーム』(1988年)、『地獄の警備員』(1991年)のほか、『勝手にしやがれ!!』シリーズ(1995-96年)などのVシネマ作品を監督。『CURE』(1997年)がロッテルダム映画祭に出品されたのを契機に、『ニンゲン合格』(1998年)、『カリスマ』(1999年)、『大いなる幻影』(1999年)が海外の映画祭で上映され、『回路』(2000年)ではカンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞。最近の作品として『アカルイミライ』『ドッペルゲンガー』(ともに2002年)がある。