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2005年に幕を閉じた「中世の里 なみおか映画祭」から生まれたなみおかシネマテークに所蔵されている映画10作品を3回にわたり上映します。
6月は、フレデリック・ワイズマン(Frederick Wiseman。1930年 アメリカ生まれ)の3作品を上映します。『チチカット・フォーリーズ』(1967年)を初監督後、年に1本のペースでコンスタントに作品を発表し、現在までに30本を越える作品を残しています。裁判所や病院、学校等、現代社会の制度化された場所を、ナレーションやテロップなど一切の説明を排除した作風で見つめ続けています。

作品紹介

プログラムa|視覚障害 Blind
監督:フレデリック・ワイズマン/アメリカ/1986年/132分/カラー/16mm
アラバマ聾盲学校を舞台とした『Deaf and Blind』シリーズの一作。余計な音を立てて彼らの感覚を邪魔しないように努めながら、手探りで階段を上り下りする少年や、陽光を浴びてブランコ乗りに興じる子どもたちをキャメラは見つめ続ける。なかでも、『虹の彼方に』のピアノに合わせて全身で風を感じる授業風景は、映画を見る者の感覚をも研ぎ澄ます力をあたえている。
プログラムb|適応と仕事 Adjustment and Work
監督:フレデリック・ワイズマン/アメリカ/1986年/120分/カラー/16mm
同年に撮られた『視覚障害』『聴覚障害』に続くこの作品の舞台である職業訓練所では、縫製、アイロンがけ、ボルト締めなど、単純作業の訓練が繰り返されている。それまで彼らを守っていた学校とは異なり、四方を真白い壁で囲まれた無機的な訓練所。しかし、歩行訓練の為に出た町で待っていたのは、列車や車のクラクション、芝刈り機など切れ間ない音の洪水であった。
プログラムc|多重障害 Multi-Handicapped
監督:フレデリック・ワイズマン/アメリカ/1986年/126分/カラー/16mm
映画の冒頭、キャメラは学校の外にある無数の車の往来をとらえ続ける。行き先を示すことなくただひたすらスクリーンを横断する車の列は、生徒たちの軌道と重なっているかのようだ。ここにあるのは、教室、校庭、寮などの限られた空間の中で生活する生徒たちの姿である。それぞれの場所を結ぶ廊下を移動する彼らの姿が場面をつなぐようにして現れ、ここで生活が「留まること」と「移動すること」の反復であることを示している。

スタジオ・プレビュー

今回は(特)みやぎ県子ども・おやこ劇場が2005年度にスタジオを利用しておこなった「That's映像ープロから学ぶ映像ワークショップ」で作られた『トランペット』(17分)と、6月22日(木)ー7月26日(水)に映像音響ライブラリーで展示・貸出する「今月の特集:海の中」より『海・青き大自然 2.深海探検』(50分)の上映を予定しています。



会期・会場

せんだいメディアテーク
7階スタジオシアター

6月23日(金)
12:00 スタジオ・プレビュー
13:30 プログラムa
16:30 プログラムb
19:00 プログラムc
6月24日(土)
12:00 スタジオ・プレビュー
13:30 プログラムa
16:30 プログラムb
19:00 プログラムc
*スタジオ・プレビューのみ入場無料

入場方法

入場料は1プログラムにつき一般1000円、学生以下800円。当日受付にてお支払いください。
豊齢手帳・障害者手帳等をお持ちの方は半額となります。
各回入替制(定員180名)。開場は上映の15分前を予定しています。
やむを得ない事情により企画内容の変更、および、入場の制限をさせて頂く場合がありますのでご了承ください。

託児サービス

上映時に、1歳半から未就学児までの託児サービスがあります(おやつ代200円が必要)。往復はがき又は電子メール、FAXに、希望日時、住所、氏名、電話番号、お子様の氏名、年齢(月齢まで)、を記入のうえ6月13日(火)(必着)までに「月例上映会託児担当」までお申込下さい。

主催:せんだいメディアテーク
協力:なみおかシネマテーク

〒980-0821 せんだいメディアテーク
宮城県仙台市青葉区春日町2-1
tel:022-713-3171 fax:022-713-4485
e-mail:office@smt.city.sendai.jp
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