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せんだいメディアテーク
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仙台で文化資源の再開発

私にとって緑溢れ知的な仙台は魅力的です。気候も快適で食べ物も安くて美味しいからです。出身は九州の熊本ですが、そこはジリジリ暑いけれど活気と個性があります。またこれまで活動していたのは東京ですが、ジメジメと暑く不快指数が高いけど情報は溢れています。そして、仙台。生活するのに快適ですが、快適過ぎてのんびりしてしまいそう。文化状況ものんびりしていて10年前の東京みたいな印象で仙台のオリジナルが何なのか分かりませんでした。仙台へ来た頃、片平に住んでいたのですが、仙台らしい面白く魅力的な場所を探索し、それはいろは横丁などの裏路地や片平キャンパスなどであることを発見しました。リトルトウキョウのようなきれいなアーケードより文化と歴史を感じる仙台らしい場所だと直感したわけです。そこで是非こんな場所でアートプロジェクトを企画したい、多くの人に美術作品と、同時に、仙台の魅力的な場所も観てもらいたいと思いました。テーマも「観光とアート」。観光には場所だけでなく、人物や食べ物なども含まれます。仙台の面白いものの中に「るーぷる仙台」という観光バスがありますが、仙台の観光名所をぐるっと廻れます。そのバス停から歩いて行けるところに現代美術の作品を点在させ「廻れるアート」展というのが最初の計画でした。今回のTANABATA.org2003はその1部といった感じです。また学生実行委員会による「ロジアート」が路地裏などでも展開されました。

企画名のTANABATAオルグはインターネットのドメインから来ています。というのも、仙台においてTANABATAであれば、一度聞けば場所と時期も連想でき忘れられなくなりますから。smtのスタッフの方と相談してトークセッションを開催することになり、限られた全体予算の中、内容面の充実と相乗効果は非常にあったと思います。今後は展示や映像、ワークショップ等でも連携してできれば面白くなるでしょうし、仙台のアートNPOや文化施設や大学等が地域の人的・空間的・また知的な文化資源を再開発するように意識を変えれば「文化の杜仙台」となっていくと思います。