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プロジェクトリスト | 知る 続く 在来作物プロジェクト

2015年10月16日更新 第1回目「知る 続く 在来作物プロジェクト」(2015年7月12日開催)レポート

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当日(2015年7月12日)、会場にはスタッフを含め16名の参加者が集まりました。

司会はみやぎ在来作物研究会・会長であり野菜ソムリエでもある川島洋子が務め、1回目ということで、次の4つのテーマに絞って話を進めました。

・在来作物とはなにか?
・宮城ではどんなものがあるのか?
・なぜ希少になってしまったのか?
・なぜ守る必要があるのか? 


まず、在来作物とはなにか?
自家採種を繰り返すことで、地域の自然環境と人々の嗜好にかなう、固有の形質が選抜・固定される作物。今導入した作物でも、愛着を持って世代を越えて自家採種が続けられれば、地域の在来作物になりうる、地域の作物の多様性を保全するための定義です。


次に、宮城ではどんなものがあるのか?というテーマでは、
『みやぎの野菜』(宮城県農政部園芸課、1996年)という資料の一部「宮城県の伝統野菜」を見ながら、参加された皆さんとひとつひとつ、栽培地域と品目を確認していきました。

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▲資料作成:みやぎ在来作物研究会
 ※『みやぎの野菜』(宮城県農政部園芸課、1996年)掲載
  「宮城県の伝統野菜」より引用


「これは栽培されている」「この野菜はすでにないかもしれない」
「この野菜はどうなったのだろう?」
資料に記載されている野菜の中には、この20年ほどで消えてしまった作物もあるようです。
中でも登米市(旧石越町)の長下田瓜(なげたうり)は、80歳を過ぎたおばあさんお一人で作られているということが確認できました。


続いて、なぜ希少になってしまったのか?なぜ守る必要があるのか?というテーマについて、名取市でセリ、ミョウガタケを栽培する農家である三浦隆弘さんから、在来作物を作る立場として、お話を伺うことができました。

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▲三浦隆弘さん(左端)と川島さん(右端)

「あくまで個人の考えですが」と前置きをされながら、三浦さんは次のようにお話されました。
「grower(種子を買い効率よく育てる人)とfarmer(農村で自家採取しながら世代を繋ぐ人)の違いを考えてみて欲しい。

自分は後者として農業を営んでいるが、日本の農業を支えていくにはどちらも必要でしょう。要はそのバランスであり、どちらかに偏ってもいかがなものかな、と考えるのです」

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さらに、直売所ブームも地域の在来作物の消失を加速させたといいます。

自分の畑で昔から作っている形の不揃いな野菜より、見栄えもして安定して収穫できる購入した種で作った野菜を店に並べた方が売れる。種苗会社も新たに直売所向けの野菜種子を開発したこともあり、広く農家に購入種子が普及し、在来作物を栽培していた農家も自家採種を止めてしまった可能性があるというのです。

一方で、手に入ることが難しくなった在来作物を求める声も増えてきたそうです。

「どこで売っているのか?」
「どこで食べられるのか?」

自家採種が途絶えてしまった作物もあるけれど、また食べたいという声により作り続けられる作物もあるという話に、在来作物の未来はまだまだ続く、と参加者一同希望を持ちました。

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▲最後には参加者との意見交換も行われました

在来作物の存在を知ることで、「食べてみたい!」と思う人が現れ、栽培が続く在来作物があるように、我々研究会も、興味をもつ仲間を増やしながら2回、3回と活動を続けていきます。

次回は11月15日(日)に開催いたします。