聖なる映画作家、カール・ドライヤー
the art of carl th. dreyer

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聖なる映画作家 カール・ドライヤー

マーカー上映スケジュール

上映作品紹介

裁かるるジャンヌ

裁かるるジャンヌ(1927年/81分)

  • 5月2日(日)16:00*
  • 5月3日(月・祝)13:00

今日においても繰り返し映画化されているジャンヌ・ダルクの物語。ドライヤーは、古文書を研究して実際の裁判そのものを原作にしたと同時に、長い裁判を1日に凝縮させ、すさまじい緊張感のなかにジャンヌ・ダルクを描いた。ゴダールの『女と男のいる舗道』(1962年)で、アンナ・カリーナがこの映画を見て涙を流すシーンは有名。また、前衛詩人アントナン・アルトーの出演でも知られる。

*5月2日の上映時には、ピアノによる演奏があります。また、事前予約による託児サービスがあります。

ピアノ演奏:柳下美恵(5月2日「裁かるるジャンヌ」)
柳下美恵(やなした・みえ)。無声映画伴奏者。武蔵野音楽大学ピアノ専攻。会社勤務後、欧米スタイルのサイレント映画のピアノ伴奏を始める。昨年末の東京国立近代美術館フィルムセンターの「小津安二郎の藝術」、アテネフランセ文化センターでの「サウンド・オブ・サイレント」をはじめ、各地の映画祭などで演奏活動をおこなっている。また、1920−30年代を中心にしたクラシック映画の上映会「活動倶楽部」を主宰。

吸血鬼

吸血鬼(1930-31年/70分)

  • 5月1日(土)13:00
  • 5月3日(月・祝)16:00

村へやってきた旅の青年は、不気味な宿で衰弱する娘を発見し、やがて姿の見えぬ吸血鬼との闘いにいたる怪奇映画の古典。ドライヤーが自分自身のプロダクションを立ち上げて撮影した初のサウンド映画で、極度におさえられた台詞や、名手ルドルフ・マテの撮影による夢とも現実ともつかないぼんやりした映像が恐怖を際立たせている。

怒りの日

怒りの日(1943年/97分)

  • 5月1日(土)16:00
  • 5月3日(月・祝)19:00

魔女狩りが行われていたころのノルウェーのとある村。牧師アプサロンの後妻アンネは、神学の勉強から帰ってきた前妻の息子を誘惑するが、魔女の血をひく彼女には魔女狩りの手が迫っていた。10年以上の長い沈黙を経てナチス・ドイツ支配下の故国で完成させた作品で、その緊張感は彼の作品歴の中でも屈指である。

奇跡

奇跡(1954年/126分)

  • 5月1日(土)19:00
  • 5月4日(火・祝)13:00

精神に異常をきたし、自分をキリストだと語る農場一家の次男ヨハネス。だがその彼だけは本当に「奇跡」を起こす力を持っていた。牧師でもあった劇作家カイ・ムンクの戯曲「言葉」を原作に、神への信仰の意味を問うた映画史上の傑作。その結末は、ドライヤーの映画世界を凝縮したような崇高さと透明感をはらんでいる。

ゲアトルーズ

ゲアトルーズ(1964/117分)

  • 5月3日(月・祝)16:00
  • 5月4日(火・祝)16:00

愛がもっとも重要なものであると考えるゲアトルーズは、弁護士の夫に満足せず、若い作曲家に心をひかれていた。ドライヤーの遺作であり、彼の映画のもっとも純化された到達点を示した作品である。ゲアトルーズの発散する静かな情熱が、限られた空間の中で巧みに視覚化されている。

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