せんだいメディアテークをもっとよく知るためのさまざまな情報を、 副館長/企画・活動支援室長、佐藤泰がお届けします。
14「ブラウジング」
ブラウジングという言葉から、インターネット閲覧ではなく図書館を思い浮かべる人はもはや少数派かもしれません。browseとは、広く浅く資料を探しながら拾い読みするような閲覧のしかたのこと。図書館のブラウジングコーナーは、多くの場合、館の出入り口近くに新聞や雑誌のあるロビーのような形で設置されてきました。メディアテークでは２階にその機能が集められ、新聞・雑誌はもちろん、インターネット、映像からチラシ・ポスターに至るまで、さまざまなメディアを使ったバリアフリーなブラウジングをめざしています。その中でインターネットの閲覧については、開館以来続けた通常の端末による不特定の閲覧をこの3月に廃止し、機能が限定されたタッチパネル式の端末に入れ替えました。一見サービスの後退にも見える変更ですが、インターネットが普及期から実用期に入ることで、いわゆる陰の部分への対応を含め、公的サービスのあり方にも厳密さが求められるようになった結果でもあります。急速に拡大し世界を覆い尽くしたインターネット資源は、人類が手にした未曾有の知的財産でもありますが、その適正かつ有効な活用のために公的機関が果たすべき役割はきわめて大きく、これからもメディアテークはその一翼を担っていかなければならないと考えています。
(2008/08/01)
雑誌の最新号は2階に設置されています
タッチパネル式のインターネット端末