せんだいメディアテーク



せんだいメディアテークをもっとよく知るためのさまざまな情報を、 副館長/企画・活動支援室長、佐藤泰がお届けします。

23「4200と3300」

この数字を見ただけでピンとくるかたは、メディアテークのかなりの使い手と言えるかもしれません。まるで車の排気量を示すかのように、6階のギャラリーの名前には4200、5階のギャラリーには3300がくっついています。もちろん排気量ではなく、この数字にはそれぞれのギャラリーの設計コンセプトの違いが凝縮されているのです。
美術館の収蔵作品のための展示室と異なり、メディアテークのギャラリーは貸出を含めさまざまな展示に供されます。その設計を進めるにあたっては、実際に利用するであろう多くの方々からご意見をいただきました。その中でどうしても同時には解決できなかったのが「誰でも簡単に展示できること」と「どんな表現にも対応できること」のふたつです。知恵をしぼったあとで出された結論は、天井高は高所作業をせずにすむ範囲にとどめ、壁も照明も固定で、作品さえ持ち込めばすぐにでも展覧会を開ける環境を5階に、可能な限り高い天井高をもち、壁や照明をすべて可動式として、多様な表現や演出に対応する環境を6階にそれぞれ別々に作る、ということでした。そして得られた天井高が4200ミリと3300ミリだったというわけです。ただ、だからといってコンセプト通りに使っていただく必要はなく、それぞれの環境を活かしながらさまざまな使い方にチャレンジしていただければと思っています。

(2009/05/01)


  • ギャラリー3300「源間正彦 桃源郷は在る」展
    5階ギャラリー3300
    壁が固定されていて展示も比較的簡単
    「源間正彦 桃源郷は在る」展の様子(2003年5月)
  • ギャラリー4200「高嶺格[大きな休息]」展
    6階のギャラリー4200
    可動壁でより自由な展示が可能
    「高嶺格[大きな休息]」展の様子(2008年12月)

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