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せんだいメディアテーク
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あるいみ刺激的な

私は、今年ですでに3回目審査にあたらせていただいていますが、毎回あるいみ刺激的なものとなっています。そもそもこのアニュアルは、他に例のない審査方法と展示をしています。応募者全員が、作品をかなり贅沢な空間に設置してそこを審査員がまわります。そして作者のプレゼンテーションを直接うけながら入賞作品を決めていくというやり方です。ほぼ2日にわたる審査は、作者も真剣ですが、そのプレゼンを受ける審査員も真剣です。しかし、私はこのシステムが大変気に入っています。プロもアマも分け隔てなく作品を展示し、その思いを審査する人間が直接うかがう、自分でも感動する場面が何度かありました。仙台という土地柄かアマチュアといえどの作品もレベルが高く、昨年大賞をとられた源間さんが、アマチュアならではの作品のグレードの高さを見せつけられたことは記憶にあたらしいところです。この源間さんの審査の時もその作品のすばらしさに驚き、感動しました。その源間さんが副賞としての個展開催をされ、その個展も大変盛況だったとうかがい、大変うれしく思っています。

そして、さらに仙台の作家の方々がすごいと思うのは、毎年作品を出していただけるということです。もはや出品作家にとって受賞は二の次?で出品して作品をみんなに見せることが大きなモチベーションになっているということです。そんな状況をみても、このアートアニュアルはただの公募展ではなく「アンデパンダンその変形展」として世にまれに見る展覧会となっています。ただ残念なことは、私にとっては、なかなか判断が難しい作品もあります。その専門性が強いうえに専門分野では評価をされても、このアニュアルでは相対的に評価が難しいということになってしまいます。

しかし、そんな多くの作者の方々が、このアニュアルに毎年出していただけるということも私がこのアニュアルに参加している大きな理由となっています。いろいろなレベルのいろいろなジャンルの作品が一同に会する作品展。それが「せんだいアートアニュアル」です。また来年を楽しみにしています。