9月23日,秋分の日
靴を磨いて,髭も揃えて街に出る。
市バスに乗って行きつけのアイリッシュカフェに行こう。
余裕があれば,知らない街も歩いてみよう。
何かおもしろいものが発見出来るかも。
いつもの点字ブロックの上を歩いていたら,突然足裏の感覚が変わった。
柔らかい土の道のようでもあり,白杖を滑らせてみると,ゴムシートのようでもある。
いつも歩いている道なのに何かおかしいな。
でも,いつもの花屋さんの匂いがしてきたので間違いない。
ここで右に曲がらなければ。
この道は,なつかしい土道の路地。
通り抜けて直進すると壁にぶつかるので,手前を左に曲がる。
あっ,途中で信号が変わってしまったかも。
前を車が横切る。
怖いけど,白杖をうんと前に突きだして進むしかない。
おかしいな。
風が下から舞い上がる。
空中を歩いているようだ。
やっと渡り終わって,土の感触を足裏に感じたら,左に曲がって進む。
確かこのあたりにバス停があったはず。
ぼくにとってバス停は,立て札でしかない。
あっ!!このバス停には変なものがぶら下がっている。
タッチメモだ!
電源スイッチを押して,丸いシールにタッチ。
(市バスに乗って高野へ。親切な人が空いてる席を教えてくれる)
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バスが着いたら,もう一度壁まで戻って左に曲がる。
暫く行くと,またしても前方に立ちふさがる小学校の壁。
左に曲がって進む。
このあたりの銀行の前は,いつも放置自転車がいっぱい。
自転車を切り抜けたら,今度は、斜めワイヤーの伸びた電柱。足を引っかけないようにしなくっちゃ。
こんなところ工事中になっている。いつから?
左に曲がって金属板の上を歩いていかなければならない。ちょっと不安。
工事現場を通り過ぎるとまた壁にぶつかる。
今度は右に曲がって歩き続けるが,このあたりは,店の看板が飛び出していて歩きにくい。
コーヒーのすてきな香りがしてきたら,アイリッシュカフェ「ウッドノート」。
(タッチメモを見つけて店内の様子を聞く)
さて一休みして,マスターの話を聞いたら,何だか元気になってきて,知らない街へ歩き出せそう。
この先は,左に90度曲がらなければならないが,緩やかなカーブになっている。
点字ブロックもないし,初めての街は,注意深く歩かなければ。
左手の壁沿いを歩くと,前を行くのは,ハイヒールの人。この足音についていけば安心かな。
音を再生
音を止める
何だか,奇妙なモーター音も聞こえている。
道,間違っていないやろな。
足音を見失ってしまったかと思ったら,何やらおもしろそうな自販機を発見。
好きな缶コーヒーを飲み,帰りは道行く人に声をかけ手引きしてもらおう。
最後に,音の壁で光島が採取した街の音をお聞きください。
そして感想をお書きください。
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映像『手引きする腕』は,せんだいメディアテーク館内を公募した7人に光島が誘導してもらった映像とインタビューで構成されています。
手引きしてもらうとき,光島は声と腕でその相手を感じています。
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