
駒形克哉ワークショップ
「芸術本位制国家論」
3日、4日は架空国家の想定と紙幣、作品(商品)制作
- 芸術本位国家論には規則書があり、それをみんなで読み解きます。
- 紙幣制作に重要なことは、架空の国の歴史や文化をよく考えること、そしてそれを紙幣に反映させること、
さらに作品(その国の文化を象徴するような商品)に反映させること
- 紙幣制作以外にもパフォーマンスなどの商品を売る人は念入りな打ち合わせをします
- このゲームのために作られた独自のレート表操作を覚えます
通貨単位や国名、ひいては歴史的背景まで、参加者それぞれが本当によく考えました。
孤島にある小さな小さな国を想定した参加者は、話言葉をもたない民族として、
11日のゲーム本番時は、一言もしゃべらずに他国と取引をしました。
彼女の商品は「言葉カード」。彼女の国の言語が書かれたカードが、主語、形容詞、述語、という種別にならび、
買い手はそれぞれの中から1枚ずつを選んで3枚カードを引きます。
そこで、主語、形容詞、動詞カードがならび、最終的に文章になるというもの。
しかし、これはわれわれの言語では読めないので、渡された日本語変換表で、そこにかかれた文字を読み取ります。
何がかかれているかは、購入した人にしかわかりません。
これはほんの一例に過ぎませんが、このように、参加者それぞれが考え出した架空の国家はかなり奥が深く、
その話をきくだけで大変面白いものでした。
11日は3、4日で制作した商品と紙幣を用いて貿易ゲーム本番
- 当日参加者は自国の民族衣装で来館
- 参加者はまず自分の目の前に商品を並べ、どんな国かをビジュアル的にアピールします。
太陽国の女王はドレスを着て登場、バラや鉱物を目の前に並べ、看国民主主義女民共和国はナースの格好で参加、
「薬」や「標本」を売ります。値札も薬局仕様。個々のお店ができたところで、
各国の文化や歴史を前回制作した紙幣をもとにプレゼンテーションします。
そして互いの紙幣の交換率を設定し、いよいよお買い物です。
買い物をする際の両替計算などは一人一つづつ与えられたノートPCで行います。
- パフォーマンス系の作品は鑑賞チケットなどを商品として売ります。
そしてそれは買った人だけが見ることができます。
- 人気作品の時にはオークションもありました。
- 看護芸術
これは、実際に看護婦の制服を着て、看護婦の仕事を体験してみるというもの。
本物の看護婦さんが参加者だったので、聴診器や注射機などの小道具も本物でした。
- 鑑賞チケット販売(パフォーマンス)の一例
この参加者の商品は鑑賞チケット。今回売れた商品は、朗読とダンスがセットになったショー。
彼女は「生きる」を朗読した後、すぐさま着物を脱ぎ捨てレオタード姿に。
ロシュフォールの恋人をBGMに踊りまくりました。
さらに彼女は3度のお色直しをし、歌を歌い、買ってくれた参加者に対して銀食器でお茶を出したりと、
多芸な方でした。
- ことばさがし芸術−あなたにぴったりの格言(ことば)探します
これは、自分の悩みを相談すると、偉人の残した様々な本の中からそのお悩みに効く格言を探し出し、
カードにメッセージを書いてくれるというもの。なぜかみんな本気で相談していました。
- かもなべ芸術
これは、水鳥国の方がかも鍋を商品として売るというもの。実は委託販売。
[←ワークショップ紹介へ]