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はじめに

せんだいメディアテーク年報2004をお届けします。

せんだいメディアテークは、ギャラリー、図書館、目や耳の不自由な方々への情報提供、映像メディアの資料提供及び制作活動支援の4つの機能を併せ持つ複合文化施設として、平成13年1月に開館しました。開館以来毎年100万人を超す方々にご利用いただいていますが、平成16(2004)年度は、図書館やギャラリーでの日常的な利用に加え、1階オープンスクエアの活用などをはじめ、メディアテーク特有の施設機能を活かした利用形態の増加が目立ちました。また、フランスのテレビ局ARTEが制作している世界の近現代建築を紹介する番組の26作品目として、アジアではじめてメディアテークが取り上げられたことも忘れることができません。

事業としては、アートアニュアルや短篇映画祭、オープンカフェ、さらに字幕音声つき上映などのバリアフリー事業が安定した成果をあげる一方で、仙台の建築を学ぶ学生たちが中心になって企画制作した「smtコンストラクションワンダーランド」、作家による金華山での公開制作などを経て実現した「景観 もとの島」、ギャラリーでの実験的な映像インスタレーションを盛り込んだ「ペドロ・コスタ 世界へのまなざし」など、これからの可能性に挑戦するような意欲的な企画にも力を注いでいます。さらに参加者とともにメディアテークのよりよい活用を考えていく「共有と連携のデザイン」の取り組みと、その中で行った「文化施設の通信簿 smt編」、地域映像アーカイヴに向けたキャンペーンとしての「街のアルバム製作委員会」など、メディアテークの社会的使命を利用者とともに実現していくためのさまざまな試みも積極的に行われました。

この年報を通じて、メディアテークの多面的な事業を全体としてご理解いただき、生涯学習の振興及び文化活動の支援に関心を寄せておられる多くの方々からご意見・ご指導をいただければ幸いです。