メディアテーク・ダイアリー

メディアテークの日々の活動をお知らせします。

2008/03/20
木村賞おめでとう、志賀理江子さん　

2006年12月に開催した自主企画展「Re: search オーストラリアと日本のアートコラボレーション」展に参加した写真家の志賀理江子さんが、第33回木村伊兵衛写真賞を受賞されました。木村伊兵衛写真賞は、日本を代表する写真家である木村伊兵衛の業績を記念し1975年から朝日新聞社が主催して行われているもので、新人写真家の登竜門的な賞です。志賀さんは、2007年に出版されたLillyとCANARYという2冊の写真集が評価されて受賞しました。このうち、新作を中心としたCANARYは、Re: search展の出品のために、仙台で滞在制作した作品を多数含んでいます。志賀さんの仙台滞在では、学生や社会人を問わず、表現活動に興味のある数多くの人たちの協力を得ることができました。彼らは、長期間の仕込みを必要とするような撮影や、遠隔地での撮影にも精力的で、熱を帯びた特別休暇のような、非日常的な時間を共有することができたようです。そして、展覧会の終了後も制作活動は続き、気がつけば、仙台や宮城県だけでなく、福島・岩手・山形・青森と、東北の広い範囲に撮影の足は伸び、企画展の枠を超えた充実した制作活動が行われました。
メディアテークは、ほんの小さなきっかけを志賀さんに贈ったにすぎませんが、それを最大限生かし体力の限界まで制作活動に打ち込んだ彼女の集中力と協力者の方々の情熱がここに実ったのだと思います。改めて、心よりお喜び申し上げます。

（K.S.）

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