せんだいメディアテーク



メディアテークの日々の活動をお知らせします。

2012/11/25
志賀理江子 螺旋海岸

2008年の11月から名取市の北釜を居点として制作活動を続けてきた志賀さんの4年に及ぶ時間の塊が、243点の写真作品となってメディアテークの6階ギャラリーに展開しています。昨年来、「考えるテーブル」での連続レクチャーや、7階スタジオに設けた仮設アトリエなどで、志賀さんの表現への意思や、北釜での活動をお伝えするとともに、展覧会の構想過程を公開しながら準備を進めてきました。この展覧会は、写真を展示したものですがギャラリーの壁面を用いず印画紙を木製の支持体によって自立させて展示しています。またギャラリーの展示スペースとバックヤードの視覚的な境をなくし、すべてを作品の空間として用いています。ですから、その日の天気に応じて、また日中と日没後でも、作品や空間の印象は大きく変化します。この展覧会では志賀さんが北釜の土地や人と共に紡ぎ出したイメージを、額装や遮光を施さず出来る限り生の状態で見る人の身体に投げかけようとしています。そうすることで、見る人のなかに独自の言葉による理解が生まれることを期待しています。
去る11月25日には、ギャラリーのバックヤードにて「てつがくカフェ 螺旋海岸から考える」もおこないました。そこに集った数十人の参加者のみなさんは、芸術や写真の専門的な見地ではなく率直な感想から対話を進め、哲学的な問いへと繋がる言葉を探しました。この「螺旋海岸」展を素材とした「てつがくカフェ」は、引き続き12月23日にも「螺旋海岸からもっと考える」と題して1階オープンスクエアにて実施される予定です。展覧会とあわせて参加されてみてはいかがでしょうか。
また、昨年のレクチャー記録を中心とした本展のカタログや、展示作品を収めた写真集も12月中に発売されます。こちらもどうぞご期待ください。
震災をはさみながら、4年に渡って志賀さんが写真によって思考し育んだ243のイメージの絶唱を是非ともお見逃しなく。
(K.S)

てつがくカフェ「展覧会『螺旋海岸』からもっと考える
12月23日(日) 15:00-17:00
1階オープンスクエア

展覧会カタログ「螺旋海岸 ノート」
12月初旬発売 319ページ 2,000円(税別)赤々舎より

写真集「螺旋海岸 アルバム」
12月末発売 280ページ 8,000円(税別)赤々舎より



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  • 会場入り口付近
    2012/11/18
    会場入り口付近
  • 会場風景
    2012/11/18
    会場風景
  • 会場風景
    2012/11/07
    会場風景
  • 「てつがくカフェ」の様子
    2012/11/25
    「てつがくカフェ」の様子

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