メディアテーク・ダイアリー

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2016/06/19
熊本に思いをはせる

「4月14日に震度7を観測してから2ヶ月たった今も揺れが続く熊本地震。東日本大震災を経験した私たちには他人事と思えないものの、日々減りゆく報道からは、やはり遠くの地である歯がゆさも感じずにはいられません。
そのようななか、熊本出身の映画監督・行定勲氏らの声に応え、ささやかでも何かできないかという地元映画関係者らの協力をいただきながら、6月19日、映画『うつくしいひと』の上映と監督を迎えてのトークを行いました。
『うつくしいひと』は、奇しくも昨年、熊本をロケ地に、熊本出身の俳優らオール熊本のスタッフによって撮られていた映画です。夏目漱石旧居、江津湖、そして、地震で崩れてしまった熊本城の石垣なども、美しい姿をそのなかにとどめています。
上映後のトークのなかで、行定監督は、企画当初は地震が起きることなど想定していなかったものの、ただの観光PR映画では熊本の本当の良さは伝わらないと考え、ラブストーリーという普遍的な物語を据えた映画として作り上げたと語ります。
また、かつて東日本大震災のあとの支援にかかわるなかで、その被害の大きさに「映画にできることなんてないのではないか」と思ったこともあったという監督。しかし、この『うつくしいひと』は、地元・熊本の方々にとって、そして、熊本に思いをはせる多くの方々にとって、これから長い道のりとなるであろう、美しい熊本の風景と情緒を取り戻すまでの支えとなることでしょう。

くまもと映画プロジェクト『うつくしいひと』公式サイト

(N.O)

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