せんだいメディアテーク



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2016/12/26
「震災と暮らし」展をふりかえって

震災と暮らし−震災遺産と人びとの記録からふりかえる−」は、「ふくしま震災遺産保全プロジェクト実行委員会」と「3がつ11にちをわすれないためにセンター−」(以下、わすれン!)が主催し、オープンスクエアで開催されました。「ふくしま震災遺産保全プロジェクト」による物や写真(震災遺産)と「わすれン!」参加者による記録をあわせて展示することで東日本大震災が、複合災害(地震から始まった火災、津波、そして原子力発電所の事故と放射能被害)であることを再認識し、多様で複雑な状況下においても、人びとの暮らしがそれぞれ営まれていたことを共有できる機会となりました。
展示品の一つであるパイプ椅子やストーブなどの備品は、2015年12月まで時が止まったような状態で福島県浪江町浪江中学校体育館にそのまま残されていた物です。福島県では、浪江中学校のように、体育館に避難したものの原子力発電所の事故の影響により、避難所から再び避難を余儀なくされた状況がありました。一方、宮城県内の避難所となった仙台市立七郷小学校の体育館では、避難した人びとが何日も生活してベランダに布団が干されるという写真も残っており、同じ避難所でも異なる事態が起きていたことがわかります。
このように残された震災資料や記録をご覧になった方からは、「自分の震災体験を思い出した」「隣の県である福島の状況を改めて知った」などの声を聞くことができました。展示会期は、12月20日から25日と短い間ではありましたが、8,000人もの方々に足を運んでいただけた展示となりました。

(C.T)

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  • 福島県浪江町浪江中学校体育館に残された備品
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    福島県浪江町浪江中学校体育館に残された備品
  • ベランダに布団が干された七郷小学校(提供:仙台市立七郷小学校)
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    ベランダに布団が干された七郷小学校(提供:仙台市立七郷小学校)
  • 「震災と暮らし」展 会場の様子
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    「震災と暮らし」展 会場の様子
  • 「震災と暮らし」展 会場の様子
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  • 解説ツアーの様子
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    解説ツアーの様子
  • トーク「残されたものの意味を探る」 司会:赤坂憲雄、登壇者:小原真史・内山大介・北野央
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    トーク「残されたものの意味を探る」
    司会:赤坂憲雄、登壇者:小原真史・内山大介・北野央

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