メディアテークひと言メモ|せんだいメディアテーク 

全館再開のお知らせ

せんだいメディアテーク



せんだいメディアテークをもっとよく知るためのさまざまな情報を、副館長の佐藤泰がお届けします。

46「市民活動とネットワーク」

設計競技で伊東豊雄氏のメディアテークが選ばれたのは、阪神淡路大震災の直後、1995年の3月のことです。阪神の震災がその後の防災や街づくりの考え方に与えた影響は計り知れず、メディアテークの設計もそれを前提としたのは言うまでもありません。ただ運営計画に携わる私たちにとって、それと同等あるいはそれ以上に大きな意味を持っていたのは、迅速かつきめ細かな成果を上げていたボランティアや市民活動の存在と、専門家を含め多様な活動主体をつなぎ、変幻自在な組織力を与えるネットワークの可能性でした。NPOやインターネットが、既存の国や自治体、企業、各種組織による一方向的なサービスに代わって、その後の社会や公共を支える大切な基盤として育っていくかもしれないという見方は、建設と併行して進められたメディアテークの運営計画を考える上でも、最も重要な発見であった思います。以来、メディアテークは、アートや映像やバリアフリーといった領域を含む多様な活動主体に対して情報発信と活動の基盤を提供し、その成果を蓄積していく場となることをめざしてきたと言えるでしょう。東日本大震災から学ぶことがなんであるかは、もう少し時間がたたないとわかりませんが、すくなくとも私たちの地域がこれだけの被害を受けたいま、メディアテークが救援と復興のために何ができるか、またそれを支えるであろう多様な市民活動やネットワークのために何ができるのか、そしてさらには、今回の震災から新たに学んだことを、これからの事業にどう活かしていけるのかによって、メディアテークの真価が問われることになると考えています。

(2011/05/31)



  • メディアテーク設計競技の審査中継を見つめる人々
    1995/03

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