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せんだいメディアテーク
980-0821
仙台市青葉区春日町2-1
電話 022-713-3171
ファックス 022-713-4482
office@smt.city.sendai.jp
http://www.smt.jp/

 

D.I.D様子写真

この度、「Dialog in the Dark」が、せんだいメディアテークで開催されたことは快挙です。

このプロジェクトと出合ってから、東京で初めて開催するまでに7年の歳月が流れました。 いったい何のために? 福祉、アート、教育、いったい何? これまでの「領域の枠」に入らないことにみんな不満そうでした。

日本の高度成長は、コンビニエンスストアのように24時間蛍光灯に照らされることが、 「都市化=文化度が高い」というひとつの価値観に支えられていました。 そのため都市に「まっくらな空間」をつくることは、逆行するベクトルだったのです。

では、なぜ仙台で開催が実現したのでしょうか?

1つには、社会全体の認識が高まったこともあるでしょう。ただ、それだけでは不可能です。 既成概念の枠をはずし、開かれた公共施設というコンセプトのもと、 ハードウェア、ソフトウェアが整っているからこそ可能なのです。 それに加え、こうしたワークショップ型プロジェクトをほかでできないのだったら是非にと、 逆に楽しんでしまうスタッフの勇気とコラボレーションの資質、それに共鳴共振する市民ボランティアの、 ポジティブな「マインドウェア」が前提にあることを忘れてはいけません。

このプロジェクトとsmtとが、1989年、まさに同時に「未来からの風」を感じ、 この星に最初の産声を上げていたことにあるとき気が付き、おおいに納得、安心しました。

こうしてDialog in the Darkが、偶然に、そして必然にsmtで開催されたことで、静かな大きな波紋となり、 それぞれの枠を溶かしていくプロセスとしての「対話」があちこちで生まれることに、あらためて感謝します。 ありがとうございました。