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せんだいメディアテーク
980-0821
仙台市青葉区春日町2-1
電話 022-713-3171
ファックス 022-713-4482
office@smt.city.sendai.jp
http://www.smt.jp/

 

レゴ写真

レゴを使って触知図をつくるワークショップをやっています。「触知図」とは目の不自由な方のための案内図。 図面が浮き出したレリーフ状の地図で、手で線やかたちを辿って目的地を探るものです。 よく駅の改札まわりや公共建築の入口あたりに置いてありますが、実際に使われている姿はあまり見かけません。 目が不自由でも自力で外を歩き回る人は頭の中に地図が入っているのでしょうか? あるいは、ブロンズ色のなんとなく暗い雰囲気や、日陰のような設置場所が悪いのでしょうか?

「せんだいメディアテーク」の開館にあたり、私たちはレリーフというよりはもっと立体的な触知図をデザインし、 設置しました。白い模型のようなデザインのせいか、健常者や子どもたちにも大人気です。 触知図は一品生産でかなり高価なものです。だから公共施設ぐらいにしか置かれません。また一度設置すると変更はききません。 また、よく配置が変わる施設、オフィスなどには対応しきれません。

そんな経験の中でこんなことを考えました。「目の不自由な方がふだん生活している家や学校の触知図を、 じぶんで簡単につくれないだろうか?」触知図を交換して 「君ん家って、こんな家なのか!」といった会話ができるかも知れません。 レゴを用いたのは「誘導ブロック」の形にどこか似ているからです。よく駅やなんかの床に埋め込んであるでしょ?

9月、宮城県立盲学校の小中学生有志と2回のワークショップを行いました。 私も子どもたちも初めての経験でしたが、素晴らしい成果が得られました。 作品発表はレゴでつくったじぶんの部屋や教室を友達の手を取り、説明しました。 手で辿りながら理解するというコミュニケーションは自然に始まりました。

「空間のコミュニケーションは可能か?」というテーマはなんとかいけそうです。 でも、それ以上に子どもたち同士のいたわりややさしさに感動してしまいました。

10月に入り、smt2階の一角で小さな報告展を開催しました。みんなのレゴ作品を手で触って感じてもらいました。 初日、「Dialog in the Dark」がちょうど開催中で、発案者ハイネッケさんの訪問がありました。