私たち日本人はよく「デザイン優先で使いにくい」という言い方をします。

しかし、デザインとは好ましいものを計画することであって、本当に使いにくいだけだとしたらそもそも良いデザインとは言えません。この言い方は、デザインを単に「見た目」だけでとらえてしまうことからくるのでしょう。情報デザインがホームページなどの美しさを考えるだけのものではないように、場のデザインも、その空間を誰が何のためにどう活かし維持していくのかについて考えることが第一歩となります。

ここでは使いやすさという指標自体も、場の目的や、効果や、運営方法や、維持するためのモラル、さらにもちろん美しさという感覚的な効果の前に相対化されます。smtの運営を通じて、そんなデザインの役割や意味について、より深く考え続けていきたいと思っています。