定禅寺通を生活の場として20年が経ちました。各種学校の教員として10年。アトリエの主宰者として10年。27才で仙台に来てからの20年すべて定禅寺通とともにありました。そんな私は現在「定禅寺通ストリートジャズフェスティバル」の実行委員長として、お祭を取り仕切っております。
この20年、定禅寺通、それも晩翠通より西側の住人として見てみると、あきらかに「メディアテーク」の出現はこの地に変化をもたらしている気がします。
smtを中心にして定禅寺通の西側の立町と春日町、よく言えば中心街より少しはずれた裏街的なこの2つの街。少々繁華からとりのこされ、古くからの商家などがまだ残る街。定禅寺通が整備されるとともに注目され、古い街並がマンション街へと変貌しようとしているのですが、smtは、のっぺりとした特徴のない顔に変わりつつある街並に少し気の利いたアレンジを利かせているようです。定禅寺通をひとつ裏に入ると、smtへ集まる若者の趣向に合った店や空間が、マンションとマンションの間に残された古い家などに生息し始めているのをちらほらと目にします。それは、今まさにこの2つの街で仙台を変えてしまうような何かが始まる、新しい芽吹きなのかもしれないと、この地に20年生活する者として感じております。
