ときめきを求めて『ナビィの恋』

女の人は、何歳になってもときめきを求めている…。映画『ナビィの恋』では、70歳を過ぎた沖縄のおばぁの純愛が描かれています。smtでの上映で、私は目の不自由な方に映像の動きを伝える音声解説をライブでさせていただきました。解説は勿論のこと、解説の練習の為一つの映画を20回以上観ることも初めての体験でした。おかげで上映後も3日間は♪「私があなたに惚れたのは」♪という唄のメロディーが頭から抜けませんでした。が、この活動はかねてからの望みでもあり、とても楽しいものでした。解説については俳優さんより一歩引いたところで、邪魔にならないよう、それでいて、目の不自由な方が画面の状況を理解し、イメージを描きやすいよう、お手伝いができたらと思い練習を重ねてきました。何度も一つの映画を観ることで、1、2回観ただけでは気づかなかった監督の意図や細かな心憎い演出などが見えて来て、映画の素晴らしさを改めて実感できました。上映が終わった瞬間はホッとした反面、一抹の寂しさを覚えました。ですから後日、「smtにある『ナビィの恋』のビデオの視聴と解説をご希望の方に、解説をしていただけますか？」との話に、私は「はい、良いですよ！」と即答してしまいました。もし依頼があったら「また、やるのか…」と言いつつ、心の中では「よっしゃ〜ぁ」と心ときめかせ、いそいそと出かけて行く自分の姿が目に浮かぶようです。